Schloß Schönbrunn - シェーンブルン宮殿 見学コースご案内

35 - 赤いサロン


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ここで見られる肖像画は、18世紀末以降の皇帝を描いたものです。まず、マリア・テレジアの息子で、兄ヨーゼフ2世の後継者となったレオポルト2世、その隣りは息子のフランツです。彼は神聖ローマ帝国最後の皇帝としてフランツ2世を名乗りましたが、ナポレオン戦争さなかの1806年、神聖ローマ帝国の消滅を宣言せざるを得ませんでした。これに代わって彼は、オーストリア帝国の皇帝フランツ1世となったのです。「他の国は戦争するがよい、汝幸いなるオーストリアよ、結婚せよ」というハプスブルク王朝の伝統に従い、フランツ1世は長女マリー・ルイーズをナポレオンの妻とし、次女レオポルディーネは、ブラジル皇帝のもとへ嫁がせました。フランツ皇帝の後継者となった長男フェルディナントは、臣民から「善良な皇帝」と呼ばれました。病弱な彼は癲癇(てんかん)持ちで、政務に携わるのは不可能だったのです。その時代、オーストリア帝国の実質的な支配者は宰相メッテルニヒでした。外交的手腕を駆使してヨーロッパの政治を操ったメッテルニヒは、「ヨーロッパの御者」とも呼ばれました。
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