03.10.2023 - By 笹川日仏財団
フランシス・プーランク。1899年、大統領府エリゼ宮近くに住む、代々続く大企業の経営者の家に生まれ、三男にもかかわらず兄ふたりが早世したため家業を継ぐ使命を負わされ、音楽の勉学に進むことを断念せざるを得ませんでした。
しかし、第一次世界大戦以後の爛熟した文化の中心地パリで、音楽家のみならず、ジャン・コクトーなどの文化人、モディリアーニ、ピカソなどの画家、アポリネールをはじめとする多くの詩人たちが活躍する百花繚乱の中、類をな見ない軽妙洒脱、天真爛漫な作風を身につけて行きました。
若きプーランクがかの有名なディアギレフからバレエ『牝鹿』の作曲依頼を受けた事を知ったジャン・コクトーは、協力を申し出ますがそれを敢えて断り、プーランクは台本ナシで作曲を始めます。そして衣装と舞台美術を、淡いパステルカラーの優しい画風のマリー・ローランサンに依頼して素敵な舞台が仕上がります。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】フランシス・プーランク作曲『牝鹿』より第1曲 ロンドー ジャン=リュック・タンゴー/指揮 アイルランド国立交響楽団/演奏
イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 ピアノ/江澤隆行
【提供】笹川日仏財団