ニューヨークを拠点に世界各地で活躍するAcumenマネージャーの松川 倫子さんに、帰国子女として経験した日本の教育、アメリカ留学、社会人になってから感じた英語の壁についてうかがいました。 松川 倫子 Tomoko Matsukawa NPO法人Acumenマネージャー。社会的課題を解決するために必要な物事の見方、スキル、リーダーシップに関する学びのコンテンツのデザインに関わる。具体的には+Acumenが提供している大規模オンラインコースの立ち上げと、現在パキスタン、インド、東アフリカで提供中の対面型Acumen Fellows Programに主要メンバーとして携わる。ゴールドマンサックス証券会社、株式会社グロービス勤務後、2012年に大学院留学のため渡米。2013年に教育学修士号を取得し現在に至る。ニューヨーク在住。2016年よりNPO法人PIECES(日本)の理事。 ブログ『Learning?』 +ACUMEN COURSES Emi 自己紹介、お願いしてもいいですか。 Tomoko はい。アメリカのニューヨークに住んで4年目になる、松川倫子と申します。仕事はNPO(非営利団体)のAcumenという会社で教育系のコンテンツのカリキュラムデザイナーをしています。生まれと育ちは日本です。 Emi ニューヨークにいて、日常生活は英語で? Tomoko そうですね、会話をする相手は日本語をしゃべらない人が98%なので、日常会話はほとんど英語です。 アメリカの幼稚園、イギリスの小学校 Emi 英語に出会ったのはいつごろ? Tomoko いちばん最初はおそらく4才の幼稚園のときです。ほとんど記憶がないんですけど、父の仕事の関係で、アメリカのワシントンに、たしか半年ぐらい家族で行きました。その間は現地校の幼稚園に行ってたらしいです。 もう少し意識がちゃんとある段階で英語に関わったのは小学校4年生と5年生の間の時期からです。父の転勤でイギリスに3年間住んだのですが、赴任する3か月前ぐらいから、子ども向けの英語を勉強する塾みたいなのに行って、アルファベットの歌とか、基本的な英語の構文を妹と一緒に習いに行った記憶があります。 Emi いちばん最初は4才。アメリカに行って、現地の幼稚園に入った。ただ、その記憶はない? Tomoko 子どもたちと一緒に遊んでる写真が何枚かあるので、「メアリーという友達がいた」とか、そういう記憶は少しあるんですけど、日常がどうだったかはまったく覚えてないです。 Emi はっきり覚えているのは、小学生でイギリスに住んでから。そこでも現地校に通っていた? Tomoko そのときはアメリカンスクール、インターナショナルスクールで、現地の人に限らず、イギリスに赴任しているいろんな国の人たちが行く私立の学校に通っていました。 3年間の滞在のうち、最初の2年間は主にESL*という英語が母語じゃない人のためのクラスを受けていて、最後の年にようやく現地の人たちと一緒に授業を受けるようになった記憶があります。 *English as a Second Language Emi インターナショナルスクールというと、英語で授業を行う学校。カリキュラムはアメリカ式だった? Tomoko そうだと思います。あんまり詳しいことはわからないんですけど、基本的に英語の教材を使っていました。たぶん最終的にはアメリカの大学に行くための学校だったんですけど、私はそこに小学校5、6年生と中1の3年間いました。内容は、いま振り返ってみるとアメリカのカリキュラムだったかなという気はしますね。 Emi 小学校の高学年から、イギリスでアメリカ式と思われる教育を受けていた。 Tomoko 学校は完全に英語でしたが、日本人の補習校にも行っていたので、そこで日本語と英語のバランスを得ていました。 Emi 月曜から金曜まではアメリカンスクール、土日に日本語補習校に通っていた。 英語学習は、お父様の赴任が決まった時点で、日本の英会話学校みたいなところに行って習った。最初に英語を習ったときの印象は? Tomoko うーん。あんまり覚えてないですけど、いちばん覚えているのが、日曜日から土曜日までを英語で覚えるための歌ですね。♪Sunday …
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