愛知県名古屋市の株式会社プロドローンは、甑島（こしきしま）地域ドローン物流コンソーシアムに参加し、2023年2月21日に、薩摩川内市（さつませんだいし）から上甑島（かみこしきしま）へ約26kmの海を越えた、医薬品ドローン物流を実施しました。この実験は、鹿児島県地域課題解決型ドローン実証実験補助金を活用しています。

実施当日は晴天でしたが、ときおり風速8mを超える強風が吹く状況でした。20kgの機体2機が同時に実際の運用を想定し、片道26kmのフライトを行いました。高度50mの低速用と高度65mの高速用の2つのルートを設定し、途中で高速なドローンが低速なドローンを追い抜くなどが見られました。

片道のフライト終了後のバッテリー残量が、低速ドローンの場合30％、高速ドローンの場合40%だったことから、マルチコプターでも25kmを超えるフライトが可能であることが証明されました。マルチコプター型ドローンは航続距離で不利とされていますが、風に強く、またメンテナンスが容易であるため、今後課題となってくる運用コストの低減に大きく寄与すると期待されています。