↓感想、お便りこちらから🚀
https://linktr.ee/nidanbedradio
こんばんは、新年度も慣れてきたころでしょうか。慣れは禁物で休めるときには休みましょう。
先日、伊藤計劃の「ハーモニー」というSF小説を読み終わりまして、それが読了した直後から再読をしたくらいに傑作でありまして、読み物としておもしろかったです。
内容は生命至上主義の近未来社会が舞台で、そこは思いやりと優しさが溢れかえっていて、病は駆逐され、老衰か極小数の事故や事件でしか人は死なない社会なのです。そんな中で色々なことが起こるのですが、それはミステリー的でスリリングですので要約が意味をなさないほどの文体と構成です。そして、それを書いた伊藤計劃氏は34歳でがんで亡くなられました。その方が病気が健康社会を描き、示唆を与えるものは読者に強烈なものだと思います。
読み物としての単純なおもしろさと読了後の感情の膨張する感じがとっても不思議な作品です。僕が今まで出会った本の中で一番の読書体験でしたので、ささやかに共有させていただきます。