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見上げた空に天の川はありますか?小学生のころ私は、あると答えました。でも本当は、白くて長いもやもやした雲のようなものをみんなが天の川と呼んでいたので、私も、真似していただけでした。
ちゃんと天の川を見たのは、少し年をとってから。外国で砂漠を旅している最中でした。砂丘に寝転がって空を眺めると、視界の端から端までギラギラとした星が輝いていました。天の川は手が届きそうなほど、くっきりと浮かんでいました。宇宙に吸い込まれてしまうんじゃないかと怖くなって、地面の砂をぎゅっと握ってしまうくらいの体験でした。
日本でそんな光景はなかなか見られません。星の光が見えないのは、まちのあかりで、夜なのに暗くないことが原因です。町の光は「公害」とも言われ、自然に生きる生物の生活リズムを狂わすこともわかっています。それでも街の明かりは増え続けています。
「国際ダークスカイ協会」という団体が、星空保護区を定めて、星空が見える状態を保つ活動をしています。日本では2018年に初めて、沖繩・八重山諸島の西表石垣国際国立公園が星空保護区に暫定認定されました。
しかし課題があるようです。例えば、人工の光が空に向かわないようにするには、電球の上に笠を作ったり、眩しいと感じる青色の光を少なくしたり、工夫をしなければなりません。
町も道路も電灯も一度作ったものを壊すのは難しいことです。電球を1個ずつ取り替えて、星を取り戻していくしかありません。だからこそ、新しいものを作るときは、未来のことを考えてみる。これから先はそういう考え方が一番大切になるはずです。
By 日華語研堂見上げた空に天の川はありますか?小学生のころ私は、あると答えました。でも本当は、白くて長いもやもやした雲のようなものをみんなが天の川と呼んでいたので、私も、真似していただけでした。
ちゃんと天の川を見たのは、少し年をとってから。外国で砂漠を旅している最中でした。砂丘に寝転がって空を眺めると、視界の端から端までギラギラとした星が輝いていました。天の川は手が届きそうなほど、くっきりと浮かんでいました。宇宙に吸い込まれてしまうんじゃないかと怖くなって、地面の砂をぎゅっと握ってしまうくらいの体験でした。
日本でそんな光景はなかなか見られません。星の光が見えないのは、まちのあかりで、夜なのに暗くないことが原因です。町の光は「公害」とも言われ、自然に生きる生物の生活リズムを狂わすこともわかっています。それでも街の明かりは増え続けています。
「国際ダークスカイ協会」という団体が、星空保護区を定めて、星空が見える状態を保つ活動をしています。日本では2018年に初めて、沖繩・八重山諸島の西表石垣国際国立公園が星空保護区に暫定認定されました。
しかし課題があるようです。例えば、人工の光が空に向かわないようにするには、電球の上に笠を作ったり、眩しいと感じる青色の光を少なくしたり、工夫をしなければなりません。
町も道路も電灯も一度作ったものを壊すのは難しいことです。電球を1個ずつ取り替えて、星を取り戻していくしかありません。だからこそ、新しいものを作るときは、未来のことを考えてみる。これから先はそういう考え方が一番大切になるはずです。

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