01.06.2023 - By 笹川日仏財団
セザール・フランクはベルギー生まれながら、現在ではフランス音楽の代表的な作曲家と位置付けられています。
存命中はパリ音楽院の教授や教会のオルガニストとしては著名でしたが、意外にも作曲家としての評価はあまり芳しくなかったようで、同時代のグノーやサン=サーンスからは辛辣な言葉を浴びせられました。
この時期、斬新な転調、半音階的進行などを駆使したワーグナーの手法に出会って、その影響を色濃く受けたせいかも知れません。 しかし、フランク独自の巧緻な筆致に新たな語法と洗練が加わり、フランクの音楽は大きく飛躍して、この交響曲に結晶しています。
【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】セザール・フランク作曲『交響曲 ニ短調』第一楽章 ギュンター・ノイホルト/指揮、ロイヤル・フランダース・フィルハーモニー管弦楽団/演奏 イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 江澤隆行
【提供】笹川日仏財団