今回のポッドキャストでは、世界のAI開発を牽引する二つの巨頭、OpenAIとDeepSeekに迫ります。

OpenAIは、サム・アルトマンを擁し、人類のための安全な汎用AIを目指して非営利からスタートしました。ChatGPTの爆発的なヒット、DALL-EやWhisper、そして動画生成AI「Sora」の発表、さらにはMicrosoftとの協力による超大型AIインフラ「Stargateプロジェクト」など、その革新的な成果は世界に大きな影響を与え続けています。しかし、内部の人材流出、買収計画の頓挫、Microsoftとの関係悪化の噂など、数々の課題にも直面しています。

一方、突如としてAI界に現れた中国発のDeepSeekは、創業者ヤン・ウェンピンの卓越したビジョンと、大規模なGPU投資から生まれました。特に注目すべきは、わずか約70億円という驚異的な低コストでGPT-4クラスの性能を持つ「DeepSeek R1」を開発したことです。この「DeepSeekショック」は、「中国発AIスプートニク」と称され、AI開発におけるパラダイムシフトを世界に示しました。オープンソース戦略を掲げ、AIの民主化を推し進めるDeepSeekは、中国政府の強力な支援を受け、AI技術覇権における中国の存在感を決定的なものにしています。

同じ1985年生まれの天才起業家が率いるOpenAIとDeepSeek。片や「オープン」を冠しながら非公開のアプローチをとり、片や創業当初からオープンソース戦略を貫く両社の競争は、AI産業の未来をどう形作るのでしょうか？AI開発の最前線で繰り広げられる知の戦い、その裏側と今後の展望を深掘りします。