アルバム全曲解説

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アルバム全曲解説 episodes

  • Aphex Twin『Richard D. James Album』全曲解説 #3 速い層と遅い層が同時に鳴る『Peek 824545201』
    海外アーティストの名盤を1曲ずつ深掘りするポッドキャスト。第12弾はAphex Twin『Richard D. James Album』(1996)。第3回は3曲目『Peek 824545201』。のぞく、という言葉のあとに9桁の数字が続く、意味を明かさない題名です。泡がはじけるような異質な打楽器が細かく駆け回る下で、幽霊のような低いオルガンが、落ち着いた旋律をゆっくり歌う。機械の速さで刻まれる層と、人の呼吸の速さで流れる層が、同時に鳴っている。どちらを追うかを聴き手に委ねる、この作品の聴き方そのものを解説します。
    6 min
  • Aphex Twin『Richard D. James Album』全曲解説 #2 シカゴの音を、故郷の名で呼ぶ『Cornish Acid』
    海外アーティストの名盤を1曲ずつ深掘りするポッドキャスト。第12弾はAphex Twin『Richard D. James Album』(1996)。第2回は2曲目『Cornish Acid』。題名は「コーンウォールのアシッド」。アシッドは1980年代後半のシカゴで生まれた、うねる低音を特徴とする電子音楽の呼び名です。その音を、作者が育ったイングランド南西端の土地の名前で呼び直している。短調なのに、ドタバタ喜劇のように転がる曲調。そしてこの作品の曲名がコーンウォールの地図になっていることを解説します。
    6 min
  • Aphex Twin『Richard D. James Album』全曲解説 #1 咳払いで何度も始まり直す『4』
    海外アーティストの名盤を1曲ずつ深掘りするポッドキャスト。第12弾はAphex Twin『Richard D. James Album』(1996)。1996年11月4日にWarp Recordsから出た全10曲・約33分の一枚で、本名をそのまま題名にし、ジャケットには本人の顔を据えました。本人のMacintoshで作曲され、英国のダンス・アルバム・チャートで7位、総合で62位。第1回は1曲目『4』。細かく刻まれるリズムの上で、弦と甘い旋律が歌う室内楽のような曲です。途中で音が崩れ、誰かが小さく咳払いをして、また同じところから始まり直す。機械の音楽の中に置かれた人間の気配から、このシリーズの通し軸「名前と顔は本人のもの、中身は機械のもの」を導入します。
    6 min
  • Frank Ocean『Blonde』全曲解説 #17【最終回】弟が録った、友達の声『Futura Free』
    海外アーティストの名盤を1曲ずつ深掘りするポッドキャスト。第11弾Frank Ocean『Blonde』(2016)の最終回は、17曲目『Futura Free』。9分を超える最長曲で、30秒ほどの無音を挟んで前後に割れています。前半は時給7ドルで働いていた頃からの独白。そして後半は、弟のRyan Breauxが友人たちに素朴な質問をして回った録音です。加工され続けた声の作品が、最後に加工のない普段の声で終わる。全17曲の総括と、次シリーズ第12弾Aphex Twin『Richard D. James Album』(1996)の予告をお届けします。※歌詞の朗読・逐語引用は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。
    10 min
  • Frank Ocean『Blonde』全曲解説 #16 教会の音で、見送る『Godspeed』
    海外アーティストの名盤を1曲ずつ深掘りするポッドキャスト。第11弾はFrank Ocean『Blonde』(2016)。第16回は16曲目『Godspeed』。ハモンド・オルガンが鳴り、ゴスペル歌手であり牧師でもあるKim Burrellの声が加わる、教会の音楽の形をした一曲です。題名は旅立つ人へ「道中ご無事で」と告げる古い言葉。別れの歌でありながら恨みも未練の主張もなく、相手の幸福を祈って送り出す。16曲かけて振り返り続けてきた人が、ようやく手放す場所として解説します。※歌詞の朗読・逐語引用は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。
    6 min
  • Frank Ocean『Blonde』全曲解説 #15 選べなかった人生のほう『Seigfried』
    海外アーティストの名盤を1曲ずつ深掘りするポッドキャスト。第11弾はFrank Ocean『Blonde』(2016)。第15回は15曲目『Seigfried』。この作品で最も率直に、自分がどう生きられなかったかが語られる一曲です。弦の編曲はRadioheadのJonny Greenwood、演奏はLondon Contemporary Orchestra。中盤ではElliott Smith『A Fond Farewell』の一行がそのまま引かれます。平凡な幸福を想像してみせては、それは自分の人生ではないと言う構造と、引用された一行が誰の言葉なのか分からなくなる瞬間を解説します。※歌詞の朗読・逐語引用は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。
    6 min
  • Frank Ocean『Blonde』全曲解説 #14 ビートルズの旋律を借りた車の中『White Ferrari』
    海外アーティストの名盤を1曲ずつ深掘りするポッドキャスト。第11弾はFrank Ocean『Blonde』(2016)。第14回は14曲目『White Ferrari』。この作品でも指折りに愛されている、静かな一曲です。The Beatles『Here, There and Everywhere』の旋律が織り込まれ、作詞クレジットにはKanye Westの名前もあります。終盤ではJames Blakeと、Bon IverのJustin Vernonの声が加わり、歌は本人の手を離れて閉じられる。車の中というこの作品でいちばん狭い場所から、移動と記憶の主題を読み解きます。※歌詞の朗読・逐語引用は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。
    6 min
  • Frank Ocean『Blonde』全曲解説 #13 他人の歌を、他人の歌い方で『Close to You』
    海外アーティストの名盤を1曲ずつ深掘りするポッドキャスト。第11弾はFrank Ocean『Blonde』(2016)。第13回は13曲目『Close to You』。1分25秒ほどの短い曲です。下敷きになっているのはBurt BacharachとHal Davidが書いた1960年代の名曲ですが、直接参照されているのは原曲ではなく、Stevie Wonderが1972年にテレビ番組でトークボックスを使って演奏した版。つまり他人の歌を、別の他人の歌い方を経由して歌っている。機械を通した声の歴史そのものを引き受ける一曲として解説します。※歌詞の朗読・逐語引用は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。
    6 min
  • Frank Ocean『Blonde』全曲解説 #12 録音されていると知らなかった声『Facebook Story』
    海外アーティストの名盤を1曲ずつ深掘りするポッドキャスト。第11弾はFrank Ocean『Blonde』(2016)。第12回は12曲目『Facebook Story』。歌のない語りだけの一曲です。話しているのはフランスの音楽家SebastiAn。友達申請を承認しなかったことで恋人との関係が壊れた、という実話を語ります。本人は後年、この会話が録音されていることを知らなかったと明かしました。ロンドンのスタジオでFrank Oceanを待つあいだの雑談が、そのまま作品になっている。承認されないことが不実の証拠になる時代の孤独を、この作品の位置づけとあわせて解説します。※歌詞の朗読・逐語引用は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。
    6 min
  • Frank Ocean『Blonde』全曲解説 #11 荒れた音の果てに、子どもの声『Pretty Sweet』
    海外アーティストの名盤を1曲ずつ深掘りするポッドキャスト。第11弾はFrank Ocean『Blonde』(2016)。第11回は11曲目『Pretty Sweet』。削ぎ落とした音づくりを続けてきた作品の中で、突然、混沌とした一曲です。不協和音の弦が渦を巻き、リズムは暴れ、声は歪む。弦の編曲はJon Brion。そして終盤、ロンドンのAbbey Road Studiosで録音されたCapital Children's Choirの歌声が、クレジットを伴わないまま重なります。荒れきった果てに子どもの合唱が来るという配置の意味を解説します。※歌詞の朗読・逐語引用は行わず、背景とテーマの解説をお届けします。
    6 min

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