ボイスドラマ〜Interior Dream

ボイスドラマ「Anniversary」後編


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「Anniversary」後編は、大学を卒業し、それぞれの道を歩み始めた二人の姿を描いています。忙しい毎日を過ごしながらも、かつての想いを大切にし続ける彼と彼女。その関係は、4年前とはまた違った形に変化しています。

今回のテーマは、インテリアブランド「ねむりデザインLABO」。睡眠の大切さを再認識しながら、互いの未来を見据える二人の姿に注目してください。そして、最後に待っている「サプライズ」は、どんな形で訪れるのでしょうか?

【登場人物】

・彼女(25歳)・・・売り出し中の若手声優。毎日スケジュールに追われ、アニメやゲームのアフレコに追われ、オーディションに追われ、寝る間もなく活動している(CV:桑木栄美里)

・彼(25歳)・・・大学卒業後、内定していた就職先を辞退して、2浪してこの春から獣医になる。今はペットクリニックで働いている。誕生日は彼女と同じく3月(CV:日比野正裕)

<シーン1:カフェ>

(SE〜カフェのガヤ〜紅茶を飲む音)

彼女: 「合格おめでとう」

彼: 「ありがとう」

彼女: 「晴れて春から動物のお医者さんね」

彼: 彼女は獣医のことを”動物のお医者さん”と言う。

そういえば、昔、そんなアニメかマンガがあったような。

いま売り出し中の若手声優の彼女。

まだレギュラーのアニメや映画出演があるわけじゃないけど

僕から見ても、表現のレベルは相当高いし、センスもいい。

3歳の頃から朗読の勉強をはじめていま25歳。

まあ20年以上のキャリアがあるようなもんか。

だからかな、

アニメやゲームのアフレコ、PVのナレーション、Vチューバーと

休みなく活動している。

今日彼女と会えたのも、2か月ぶりだ。

彼女: 「顔を合わせるのって、久しぶりね」

彼: 「56日ぶり」

彼女: 「なかなか会えなくてごめんね」

彼: 「いいことじゃないか。

それだけ君に需要があるっていう意味だから」

彼女: 「そうかなあ」

彼: 「そうだよ」

彼女: 「声優人気がハンパない今のうちに、フル回転させられてるって感じ」

彼: 「そんなことないさ。

どんなロジックでも売れていくことはいいことだろ」

彼女: 「たまに思うんだよね。

私じゃなくてほかの声優さんでも結果は同じじゃないかって」

彼: 「合否の結果は同じでも、

君じゃなければ世に出るものの価値がまったく違う」

彼女: 「そう?」

彼: 「僕はこっち側の人間だからね。

受け手として感じたままを正直に言ってるだけ」

彼女: 「そういうとこ、理系の彼氏でよかったわ」

彼: 「今はブームのせいで作品も表現者も粗製濫造のイメージだけど

あっという間に淘汰されていくと思うよ」

彼女: 「ありがとう」

彼: いつの間にか、僕はいっぱしのコメンテーター気取りだ。

伴走者のつもりで彼女と会話をするうちに

声優業界についても妙に玄人はだしになってしまった。

久しぶりの逢瀬は、彼女がエスプレッソ3杯、僕がアールグレイ4杯。

3時間たっぷりと話し合った。

このあとは、いつものルーティン。

4年前のあの日以来、僕たちのデートコースに組み込まれた場所があるんだ。

<シーン2/インテリアショップ(ねむりデザインLABO)>

(SE〜インテリアショップのガヤ)

彼女: 「このお店、もう私たちの定番コースね」

彼: 屈託のない笑顔で彼女が、口角を上げる。

ここは、いつものインテリアショップ。

4年前、初詣の帰りにふと立ち寄った家具屋さんだ。

あの頃いつも見ていたのは、

まばゆいインテリア雑貨とアート。

まるで『不思議の国』のような世界に夢中だった。

でも、最近は・・・

彼女: 「やっぱり真っ先にベッドコーナーに行くのね」

彼: 「ベッドコーナーじゃなくて、ねむりデザインLABOだよ」

彼女: 「ラボ、だなんて、あなたの口から出るとすっごい説得力」

彼: 「本当にラボ、研究所じゃないか。

獣医の国家試験に合格するまで、僕はずうっと睡眠障害だったのに」

彼女: 「私だって何年も不眠症に悩まされていたけど」

彼: 「スリープアドバイザーに相談してよかっただろ」

彼女: 「そうね。私も知らなかったわ。

睡眠障害が、枕やマットレスで改善されるなんて」

彼: 「まあ、それは厚労省のサイトにも明記されているけどね」

彼女: 「わあ、また理系っぽい話し方」

彼: 「すぐそうやってバカにする」

彼女: 「してないわよ。

だって、睡眠の質が人生の質をあげるんでしょ」

彼: 「もちろんさ。人生の1/3は睡眠時間だしね」

彼女: 「お互いに、ステップアップしていかなきゃ」

彼: 「そうだな。

ちゃんと快眠できれば、獣医としての仕事の質も上がる」

彼女: 「私もベストコンディションでスタジオに入れるもの」

彼: 「早く次のステップへ行きたいな」

彼女: 「それは仕事?私たちの関係?」

彼: 「どっちも。だって両方大切だろ」

彼女: 「うん。でも・・・」

彼: 「なに?」

彼女: 「ううん、なんでもない」

彼: 次のステップ。

彼女が考えるステップは何を表す言葉だろう。

果たして僕と彼女の思いに齟齬はないだろうか。

あ、また、”齟齬”だなんて言葉を使ったら彼女に注意されるかな。

<シーン3/街中を歩く2人>

(SE〜街角のガヤ〜2人の足音)

彼女: 「ねえ、今日はアパートでご飯食べない?」

彼: 「え?」

彼女: 「なんか、外食もう飽きちゃった」

彼: 「でも、食べるものあったっけ」

彼女: 「適当にデリバリーすればいいじゃない」

彼: 「あ、そうか、いいよ」

彼女の横顔が僕から視線をはずす。

少しだけ口元が緩んだように見えたのは気のせいかな。

彼女とはお互いのアパートを行き来する関係。

今日は僕がオペで遅くなったから

クリニックの近くで彼女が待っていてくれた。

こうやって何気ない会話をしながら、

一緒に歩いて家に帰るってのもいいもんだな。

やがて、アパートが見えてきた。

彼女は・・・

なんだか、笑いを殺したポーカーフェイスみたいに見えるけど。

僕たちは、腕を組んでエントランスからエレベータに乗る。

13階で降りれば、部屋はすぐ目の前だ。

彼: 「あ?灯りがつけっぱなしだ

朝、そのままで出ちゃったのかなあ」

慌ててロックをはずし、部屋の中へ。

彼: 「え!」

食卓の上に、豪華な料理が並んでいる。

料理の横には2つのシャンパングラス。

驚いて振り返ると・・・

彼女: 「サプラ〜イズ!!」

(SE〜シャンパンのボトルを開く音)

彼: 彼女がシャンパンのコルクを抜く。

片手に瓶を持ち、満面の笑みで

彼女: 「ハッピーバースデー!!」

彼: 「あ・・・」

彼女: 「4年前のリベンジよ」

彼: 「そうか・・・

忙しさにかまけて、すっかり忘れていた。

今日は・・・」

彼女: 「自分の誕生日も忘れてたでしょ」

彼: 「うん・・・」

彼女: 「もう大変だったんだから。

あなたが帰る時間を逆算して一生懸命料理を作ったのよ」

彼: 「ありがとう・・・」

彼女: 「ふふん、お礼はまだ早いと思うけどなあ」

彼: 「え・・・」

彼女: 「寝室へ入ってみて」

彼: 慌てて寝室の扉をあけると、

「あ!」

彼女: 「もうひとつサプラ〜イズ!!」

■BGM〜「インテリアドリーム」

彼: 僕のほしかった電動ベッドがそこにあった。

彼女: 「これが、私からのバースデープレゼント」

彼: 「そんな・・・こんな高いもの」

彼女: 「なに言ってるの。

先月のお給料が入ったばかりだし。

いまの電動ベッドは私のギャラでも十分買えるわよ」

彼: 「嬉しくて言葉が出ないよ・・」

彼女: 「スリープアドバイザーに相談してセミダブルにしたの。

リクライニングソファのように2人寝そべってアニメ見られるわよ」

彼: 「もうすぐ君が主演するアニメを見られそうだね」

彼女: 「だといいけど」

彼: 「来週の君の誕生日、サプライズしようと思ってたのに」

彼女: 「え、言わないでよ!ネタバレはなし」

彼: 「了解」

彼女: 「さ、料理、冷めちゃう前に、食べましょ」

彼: 「ああ」

僕は、ずっと胸ポケットにしまってある小さな箱に手をあてた。

ネタバレなしなら仕方がない。

来週の彼女の誕生日に、ひざまづいてサプライズしよう。

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ボイスドラマ〜Interior DreamBy Ks(ケイ)、湯浅一敏、インテリアドリーム