田舎坊主の読み聞かせ法話

「東日本大震災から12年」エッセイ「田舎坊主の合掌」


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今日3月11日、東日本大震災から12年ー

犠牲になられた方々の13回忌を迎えることになります


昨年3月10日 5年ぶりに仙台名取閖上の日和山、名取市大震災慰霊碑、

寄り添い地蔵尊にて慰霊の読経をあげさせていただきました。


寄り添い地蔵尊前では隣の接待場の方が写真を撮ってくれました。


5年前には寄り添い地蔵尊は建立されていませんでしたが、

大きく変わっていたのは閖上朝市ができているくらいでしょうか。


読経の後、閖上から広浦、増田川沿いに約6㎞ほど内堤防を歩いてみましたが、

以前には、流された墓石が取り敢えず寄せ集められていた処がきれいで広々とした墓地公園となっていました。


でもまだまだ更地が広がっていました。


やはり東北の海風を受けながら合掌し読経させていただくと、

ここ名取で失われた964名を含む多くの震災犠牲者と、

罪なき多くの命が失われているウクライナの現状も重なって熱いものがこみ上げてくるのを覚えました。


私たちにとって天災は避けられません。

でも折角言葉を持つ人間なんだから話し合いによって争いを避けないと人としての価値がないでしょう。

ひとり一人の悲しみに寄り添えば戦争は止められると思うのですが・・・。


それにしても、日和山のふもとに建立されたお地蔵さまの名前が『寄り添い地蔵尊』と命名されていたことは、


難病患者に寄り添いくださいとの薬師如来祈願巡礼を続けている私には


何か不思議な縁(えにし)と温かい感動を覚えたお逮夜慰霊の旅でした。



令和5年3月11日


東日本大震災お逮夜


不動坊 良恒


合掌

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田舎坊主の読み聞かせ法話By 田舎坊主 森田良恒