茨城県古河市で農業を営む秋葉覚さんをゲストに招きし、歩きながら1時間、対談する。
秋庭覚(あきばさとる)/1980年、茨城県古河市生まれ。工業高校(建築科)卒業後、アルバイトし始めたイタリアンレストランの世界に惹かれ、食の道へ進むため20歳で上京。5年続けたものの、アレルギーの発症、体力的限界で断念し、CD制作音楽業界へ転身。営業やIT技術を磨き、正社員登用を目の前にした頃、週末の息抜きとして一日派遣業で飲食店「銀座十勝屋」(のちの北海道食べる通信)にてアルバイトをし始める。
北海道十勝産のダイナミックな野菜や農家の熱いエネルギーが伝わってくる食材に囲まれ、スタッフと関わり始めたとき、「やはり自分の人生は人と関わるべき」とIT業界を蹴って、出戻り料理人として再スタートする。6年勤務の中で、3年間実家の母のハーブと野菜を収穫し、銀座の店で提供する「半農半シェフ」生活を送る。何よりも僕の料理が美味しいと言われるより、母のハーブと野菜が美味しいと言われる事が嬉しく、農家の次男である自分の人生を運命付けていく。2013年オーナーからの紹介で銀座のBARへ”モヒートミント”をキャリーバックで行商しながら、セカンドビジネスとしての農業をスタートさせた。
その後、母の腰痛の手術と農業継承をきっかけに十勝屋を退社し、2016年ハーブティーブレンダーの妻ヒロコと出会い、結婚出産(2人)後、ハーブを主とした秋庭農園を起業する。当初から田植え稲刈り&料理体験イベントを開催し、多くのコミュニティが生まれたものの、何度も挫折しそうな農業の限界があったが、その度に大学生(日本食べるタイムス)のお手伝い隊によって乗り越えることが出来てきた。
起業当初は、経験値も信頼性もなく地域先輩農家に「農業は遊びじゃない」と揶揄され、その職人気質に違和感を覚えていたが、6年経ち「遊びながら楽しそうに農業する」家族になった。毎月の子ども向けオープンハーベストDAYを開催し、田植え、じゃがいも、とうもろこし、さつまいもなど、畑は「教育の場」になり得ると確信する。母子家庭の中学生達と余ったさつまいも堀りし、スライスして、オリジナルデザインの「さつまいもチップス」をラッピングし商品化させ、どのようにSNSで発信するか販売戦略立てたりと、大人顔負けのアイデアばかり自然と集まってくる。今後「遊びながら学びながら」「人間であることを確認する」かき混ぜ棒としての農園発のオンライン料理教室、ハーブティー教室を開催していく予定。
ポケットマルシェ代表の高橋博之が、社会を“生きる“ゲストと対談する「高橋博之の歩くラジオ」。ゲストのみなさんは、農家・漁師、起業家、研究者、行政官、メディア、NPO、学生……と様々な立場から、自分たちの生活する場、自分たちの生きる社会をよりよくしていこうと、熱い想いや強い志をもって働きかけている方々です。
「高橋博之の歩くラジオ」では、あらゆる角度から社会についての議論が交わされ、心に響く言葉が生まれています。自分の“生きる“日々を振り返って、ちょっと立ち止まって考えたり、背中を押してもらったり。このラジオが、そんなきっかけになることを願っています。
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