a

イニシャル表記の罠


Listen Later

世間では何かとイニシャル表記する慣習があります。

イニシャル表記は便利ですし、なんかかっこいい気がしますよね。

商品名やネーミングにイニシャルを使っている人もたまに見かけます。


アメリカの有名な企業や地名など、

そのイニシャルを見れば何の略称なのかがすぐわかります。


GMといえばゼネラルモーターズ、LAといえばロサンゼルス。

ただ、DAI語のようになんでもかんでも略せばいいということにはならない理由があります。


それは、「音声の省略表現」というものに関係します。

ニューヨークをNYと略して話さないのは、ふたつの言葉が2音節で一緒だからです。


声に出すと分かると思いますが、

「○ー○ー」と、2回発音すれば喋れますよね。


こうなると、同じ労力で喋れるので省略する意味がありません。

こうした音声の特徴から、なんでもかんでも省略されていないのが実情です。


ただし、視覚ではNYと略すことがあります。

これは書く手間が減らせる利便性があるためですね。


こうして見慣れた便利でカッコいいイニシャル表記のイメージから、

なにか自分でタイトルを決めるときにやってしまいがちな失敗が、


「イニシャル表記の罠」


です。


IBMや、GE、3M。日本ではNEC、IHI、YKKなどが有名です。

最近ではGAFAという、四天王のようなイニシャルが目につくことで

まるでイニシャルに権威性が感じられるような錯覚におちいります。


ここで錯覚といったのには理由があります。

このように有名な企業が成功したのは覚えやすくてカッコいいネーミングのおかげではなく、


「成功したからイニシャルの企業名が社会に受け入れられている」


ということです。


その逆はありえません。

これを勘違いしてポッドキャストのチャンネル名や

なにかの表現にイニシャルをつけてしまうと、見ているほうは意味がわかりません。


いちいち意味を考える手間さえ生まれます。

DAI語のようにすぐに答えてくれてさらに面白ければいいのですが、

仮に私が付けたイニシャル表記の意味が分かったところで


「最初からそう書けよ」


と思われてしまうのが落ちです。


イニシャル表記に反応してもらうようになるには、

まず先に普通表記が十分に浸透することが欠かせません。


さっきのYKKのように、

チャックのつまみに「YKK」と何十年も目にし続けてようやく


「ファスナー=YKK」


というイニシャルの意味が通じます。


こうまでして認知が広く、そして深くならないと

イニシャルは意味を成さないどころか逆効果なのですから、

名前や見出し、テーマやタイトルに使うことは

控えたほうが無難ですね。

---
Send in a voice message: https://anchor.fm/8045/message
...more
View all episodesView all episodes
Download on the App Store

aBy aa