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この講座は、金融の基礎的な知識とそこで使われる金融英語との両面からがっつり取り組もうという、一粒で二度おいしい、よくばりな講座です。もちろん、私が担当している別の講座では、経済・社会系を中心とした英語の文章を題材に、「分析的に読むこと」をやっていますが、この基礎金融英語でも、「分析的に読む」基本的なスタンスは同じです。「そうなっていますからとにかく覚えてください」ではなく、できるだけ「なぜ、そうなっているのか」からお話して行きます。
● "Lexical bar" 英語語彙のハイブリット構造は母語話者にとっても壁になる。
(日)歯 ⇒ 歯科医
Lexical barがあるために、高校に上がったら、「もう一度、別の言語を学びなおしてください」と言われるようなもの。英語母語話者でさえ苦労する。これに、綴り字と発音が必ずしも一対一に対応しない問題も加わる(このために米国でどんなことが起こっているのかについてわかるTEDのビデオのリンクは以下のとおり)。
前回みたように、金融用語の多くはラテン語起源なのでなおさら難しい。
● 日本語語彙にも英語のlexical barと似たようなことが起こっている。
【例文】
(3) In no way are we going back to a 1979-80 recession. We have broadened our base since then and have strong finances.
・In no way:「少しも[全く・全然・決して]~ない」。ex. In no way are we going back to a 1979-80 recession.「1979年~1980年の景気後退に戻ることは決してないだろう」
・Rights issue:「新株予約権無償割当」。上場会社が、既存株主の保有株式数に応じて新株予約権を無償で割り当てる形の増資手法。増資に応じる株主は新株予約権を行使して株式を取得でき、増資に応じない株主は、新株予約権そのものを市場で売却することができる。公募増資や第三者割当増資は、特定の投資家のみに新株が配分されるため、株式価値の希薄化を招き、既存株主は損失を被ることが多いが、新株予約権無償割当は、株主が自分の意思で選択できることから、持ち分の希薄化による不利益が生じにくい特徴がある。rights offeringともいう。
(5) Finance on all our new machines is provided by Future Loans Ltd.
note:
・assist:(人を…の面で)助ける(in, with ...)eg. assist a person with money / in the way of money.
● この場合のfinanceは、The provision of a loan, payment instalment terms, or similar arrangement、「ローンや融資、なんらかの支払い手段の提供」の概念。
(7) In 1872 Menger was enrolled into the law faculty at the University of Vienna and spent the next several years teaching finance and political economy.
note:
・enroll:~を(学校・軍隊・会・講座などに)登録する、入会(入学)させる(for,(英)on,(米)in ...)、(人を)名簿に記載する、~を(会員・兵隊などとして)登録する(as ...)。eg. Over 40,000 students are enrolled in that university.「あの大学には4万人以上の学生が在籍している」
● このように、financeにはThe science of management of money and other assets「お金とその他資産の管理に関する学科」すなわち「金融論」や「財政学」の意味もある。
By Tatsuaki Shiomiこの講座は、金融の基礎的な知識とそこで使われる金融英語との両面からがっつり取り組もうという、一粒で二度おいしい、よくばりな講座です。もちろん、私が担当している別の講座では、経済・社会系を中心とした英語の文章を題材に、「分析的に読むこと」をやっていますが、この基礎金融英語でも、「分析的に読む」基本的なスタンスは同じです。「そうなっていますからとにかく覚えてください」ではなく、できるだけ「なぜ、そうなっているのか」からお話して行きます。
● "Lexical bar" 英語語彙のハイブリット構造は母語話者にとっても壁になる。
(日)歯 ⇒ 歯科医
Lexical barがあるために、高校に上がったら、「もう一度、別の言語を学びなおしてください」と言われるようなもの。英語母語話者でさえ苦労する。これに、綴り字と発音が必ずしも一対一に対応しない問題も加わる(このために米国でどんなことが起こっているのかについてわかるTEDのビデオのリンクは以下のとおり)。
前回みたように、金融用語の多くはラテン語起源なのでなおさら難しい。
● 日本語語彙にも英語のlexical barと似たようなことが起こっている。
【例文】
(3) In no way are we going back to a 1979-80 recession. We have broadened our base since then and have strong finances.
・In no way:「少しも[全く・全然・決して]~ない」。ex. In no way are we going back to a 1979-80 recession.「1979年~1980年の景気後退に戻ることは決してないだろう」
・Rights issue:「新株予約権無償割当」。上場会社が、既存株主の保有株式数に応じて新株予約権を無償で割り当てる形の増資手法。増資に応じる株主は新株予約権を行使して株式を取得でき、増資に応じない株主は、新株予約権そのものを市場で売却することができる。公募増資や第三者割当増資は、特定の投資家のみに新株が配分されるため、株式価値の希薄化を招き、既存株主は損失を被ることが多いが、新株予約権無償割当は、株主が自分の意思で選択できることから、持ち分の希薄化による不利益が生じにくい特徴がある。rights offeringともいう。
(5) Finance on all our new machines is provided by Future Loans Ltd.
note:
・assist:(人を…の面で)助ける(in, with ...)eg. assist a person with money / in the way of money.
● この場合のfinanceは、The provision of a loan, payment instalment terms, or similar arrangement、「ローンや融資、なんらかの支払い手段の提供」の概念。
(7) In 1872 Menger was enrolled into the law faculty at the University of Vienna and spent the next several years teaching finance and political economy.
note:
・enroll:~を(学校・軍隊・会・講座などに)登録する、入会(入学)させる(for,(英)on,(米)in ...)、(人を)名簿に記載する、~を(会員・兵隊などとして)登録する(as ...)。eg. Over 40,000 students are enrolled in that university.「あの大学には4万人以上の学生が在籍している」
● このように、financeにはThe science of management of money and other assets「お金とその他資産の管理に関する学科」すなわち「金融論」や「財政学」の意味もある。