田舎坊主の読み聞かせ法話

「今を生きる ー風なき桜の散華ー」田舎坊主のぶつぶつ説法


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西行法師が「願わくば 花のもとにて春死なむ その如月の 望月のころ」と詠んだのは、

「死ぬときは春がいい、桜の花の咲く春がいい、そしてできるものなら、旧2月の満月のころがいい、それはお釈迦さまが入滅されたのが旧2月15日だから、その日に死にたい」と考えていたのだろう。

親父の死は、西行法師もうらやむほど贅沢で、結構で、何よりも、望むだに叶わぬ散り際だった。

命日は4月7日で翌8日はお釈迦さまの誕生日「花祭り」ではないか。

「わしは釈迦に生まれ変わった」と、きっとあの世で自慢しているだろう。

それにしても生前、ほとんど無口だった親父が、きのうは、それまで話したことのないような人生の多くを能弁に語り、息子の私に死顔にも会わせず逝ってしまったのは、

「刹那刹那を一生懸命生きろよ、今しかないぞ」と、命のはかなさと今を生きることの大切さを身を以て教えようとしたのかも知れない。

そして、この卒然たる別れの中にこめられた多くの教えを、風もなき桜の散華という形で心に留めさせようとしたのかも知れない。

合掌


4月からのシーズン2の読み聞かせ法話の本は

私の初版本で、2002年に出版した「田舎坊主のぶつぶつ説法」です。

後に「田舎坊主シリーズ」とつながる第1弾です。

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田舎坊主の読み聞かせ法話By 田舎坊主 森田良恒