よっしーの「今週のエッセイ」

今週のエッセイ/トーストマスターズクラブ


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トーストマスターズクラブ

 

 日本ではあまり知られていないが、トーストマスターズクラブという団体がある。もうかれこれ二十五年程前のことになるが、熊本でその団体に属していたことがある。トーストマスターとは、「乾杯の音頭をとる人」という意味である。この団体、十八歳以上なら誰でも入られるし、何の制限もない。当時、「いのちの電話」の相談員のボランティアをしていて、その仲間から誘われて入会したのだった。

 熊本での会員は十名程度。月に二回程の例会があり、二時間の集会だった。内容は、スピーチクラブなので、五分間スピーチが主であった。五分間過ぎると「チーン」と鳴って強制的に終了。もう話すことが許されない。四分四十秒から五分の間にスピーチが完了した人のみ論評の対象となった。熊本のクラブは草創期でもあったので、そんなにレベルは高くなく和気藹々という雰囲気だった。だから、五分間スピーチが主でたまにディベートという時間が設けられた。ディベートというのは、あるテーマを設定し、賛成側と反対側に分かれて議論を交わし、それに判定を下す人が最後はしめくくるのであった。

 本来のトーストマスターズクラブはもっとレベルが高くて、日本でも英語のスピーチのクラブがほとんどである。五分間スピーチはもちろんの事、ディベートあり、即興スピーチ、ユーモアスピーチ、司会進行の学び、役員の学び、その他にもスピーチに関するいろいろな学びを習得する場でもあるのである。

 熊本のクラブは、そこまでは求められていなくて、ただ、他人のスピーチを聞くのが楽しみで通っていたものであった。幼い長男と妻も一緒に参加していたので、私が三十六、七の頃だった。しかし、それも転勤で一年程の学びだったろうか。もっと、ディベートの時間が欲しかった。

 

しかし、それは、私だけではなく、この日本にも必要なのかもしれない。

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よっしーの「今週のエッセイ」By 森田義夫