@daycraze's sound kitchen

理系と文系のアイディアリズム


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終末論とは「歴史には終わりがあり、それが歴史そのものの目的でもある」という考え方だという。 それが意味するのは文字どおり「世界の終わり」であり、それ故に人々が「世界の終わり」に覚える不安や恐怖からの「救済」がキリスト教のような宗教の本質であるらしい。 これに対し仏教の「末法思想」は仏の教えが及ばなくなる状態であり、そこには世界の終わり・新しい世界の始まりという概念はないという。 そうした信仰心や宗教との関わりの有無に関係なく、311以降に急激に増えたように思える悲観論者たちが唱える「終末論」の対象は、その多くが「日本」を含む、自分や自分に近しい人々の日常生活〜人生という甚だ限られた「世界」のようだ。 少なくとも筆者にはそのように思えるし、そういう意味では、311以前、失われた20+年の間に共有されてきた「真綿でクビを締められる」感覚と大差ない。 転げ落ちて境遇の変化を嘆く人々に投げ続けられる言葉が一様に「時代の変化に対応できない」「努力が足りない」「創造力の欠如」といったものであることを思えば、同じ言葉は、311以降、安易に「終末論」を唱えるようになった人々にも投げられて然るべきだろう。 自分の身の回りのごく限られた狭い世界は、少しばかりの「変化」であっけなく終わるかも知れない。しかし、それより広く大きい世界が終わることはない。CO2が地球を覆い尽くしても、放射性物質が絶え間なく地表に降り注いでも、地球は取りあえず「生き延びる」はずだ。 ソーシャルメディアを通じて絆やつながりを求め「変化」に対する不安な気持ちを共有したところで、訪れるべくして訪れる変化は避けようもない。想像力よりも、妄想力よりも、創造力が求められる。クリエイターよりもイノベーターの精神で。 今週のサウンドキッチンは、70年代アニソン風CMソングを制作依頼されたシェフこと @daycraze がノリノリで作った新曲の披露から話題は再びロボットアニメへ。そこに描かれる世界を通じ、311以降の人々の行動様式の違いを理系脳と文系脳の視点で @nitecruise が例のごとく思い付くままのウンチクを展開。その一方で60〜70年代のポップミュージックの共通項を考えるシェフは、いつしかダークで怪しい世界に踏み込んでしまう。 番組で紹介した本: 番組で紹介した舞台公演: 秘祭 番組に関するお問合せ: FM小金井 〒184-0004東京都小金井市本町6-5-3 シャトー小金井1階 (消防署側) TEL/FAX: 042-207-7777 110702 photo credit: sandman_kk
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@daycraze's sound kitchenBy Clumsy Music / Office KZ