@daycraze's sound kitchen

ミニマルなモバイルで雨ニモ風ニモ負ケズ


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総務省が試算した「テレワーク導入による電力消費量の削減効果」によれば、従業員の在宅勤務 (テレワーク) を進めることでオフィスにおける一人当たりの電力消費量は最大43%も削減できるという。在宅勤務により家庭の電力消費量は必然的に増加するが、ここで家庭における節電努力を怠らなければ、オフィス+家庭の総消費電力はテレワーク導入前と較べて全体で14%も削減できるという。 テレワーク導入を換言すれば、節約とは言いながら電力コストを従業員〜国民一人ひとりに転嫁することでもある。以前に No mad, seriously. を書いた時から、この可能性は明らかだったが今回、図らずも総務省から明らかにされた形となった。 経団連vs.連合のような労使間紛争を煽るつもりは毛頭ないが、そういう視点で眺めた場合には「労働コストを誰が負担するのか」という議論につながるかも知れない。 単純な話、電力コスト以外にも、テレワークが増えれば交通費全額支給をうたう企業なら通勤費の大幅カットも可能だ。某大手ICT企業では計画停電が実施される中で期が変わった4月初め、全社員にノートPCを支給したことで話題になったが、新品のコンピューター1台の支給など、テレワークによる大幅なコストカットを思えば実に安いものである。 煩わしい問題もある。テレワークにより必然的に増えるであろうネットや電話あるいはファクスなどの通信料は、従業員としては当然のごとく会社負担と考えたいところだろうが、申告するにしてもプライベートで使った分との切り分けは難しい。これらのことをテクノロジーを駆使して厳密に管理できる企業ならいざ知らず、大半は在宅勤務手当のような上乗せ──コストカットの範囲を超えない程度で済ませるだろう。 となれば、やはりテレワークにおけるコスト管理は従業員自身の「自己管理能力」に帰される問題となるのだ。オフィスの空調や照明は個人の好き嫌いに関係なく強制的に調整されるが、在宅勤務においては「自分にとっての快適さ」を求めがち。しかしそこはオフィス同様のコスト管理が必要になる。 SOHO生活の長い筆者は仕事柄もありコンピューターの電源を切るのは調子が悪くなった再起動時くらいで、就寝時以外の大半の時間は基本的にフル稼働状態にある。1DK・40平米の個人オフィス兼住居では、特に冷暖房を使わない季節でも、過去何年もの間、月平均の電気代は常に2万円前後で推移している。座してナンボの身の上であるからモバイル時のパケット料金というものは殆ど掛からないが、ライフラインとして冗長化せざるを得ない月々の通信料金はそれでも電気代と同じくらいは掛かる。 しかしテレワークにおける一番の問題は実はそうした金銭的コストではない。 独身者はともかく家庭持ちの在宅勤務はなかなか厳しい。就業時間内であっても、子供が泣けばあやさなければならない、育児・炊事・洗濯・掃除の類いは家人に任せるにしても、任せっぱなしにできない事情もしばしば生まれるだろう。 社会人と家庭人が同居する環境における精神面の切り分け──それが在宅勤務の胆であるといってもよい。ヒトの出入りが激しい騒がしいオフィスで仕事をするのと、ヒトの出入りが激しい騒がしい自宅で仕事をするのは全くの別物。本人の自覚だけでなく家人の協力も必要な部分で、これの解決が実は最も難しい。 そういう意味で在宅勤務〜テレワークが検討される場合には、後にも先にも「仕事場」を確保することを考えたい。これにより金銭的コストも自然に管理できるようになるものだ。 今週のサウンドキッチンは相変わらず右へ左への多忙な生活を送るシェフこと @daycraze のエコにまつわる話題をお届け。高層ビル街が間近に見える都会暮らしから一転、自然に囲まれた住環境に身を移し迎えた何度目かの初夏の或る日ふとした事件をキッカケにモバイルコンポーザーを意識し始める。B級グルメからの脱却はいつか 番組で紹介したiOSアプリ NanoStudio – Blip Interactive Ltd 番組に関するお問合せ: FM小金井 〒184-0004東京都小金井市本町6-5-3 シャトー小金井1階 (消防署側) TEL/FAX: 042-207-7777 110528 Texture artwork used in the movie by courtesy of *tacou at deviantART.
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@daycraze's sound kitchenBy Clumsy Music / Office KZ