海を挟んで隣り合う極東の2つの国──日本と韓国をめぐる話題は単に比較文化の域を超えて尽きないが、その道の専門家でもなく、特に進んで彼の国と関わり合うこともない筆者のような者には、時たま見聞きする話題にも「そんなものか」と思う程度の話だ。 裏付ける証拠がないので「体感」として語るしかないが、筆者のようなノンポリ&ボンクラの目にも否応なくストレートな「嫌韓」が飛び込むようになってきたのは10年ほど前。ちょうど携帯電話によるインターネット利用が増えてきた頃。 その後、日韓共催の2002年ワールドカップを契機に、韓国側の露骨な反日感情、それと共に歴史教科書問題など、日本と韓国の間にある「微妙な関係」が一般にも意識されるようになったが、一方ではおよそサッカーなどに縁のない中高年女性を中心に韓流ドラマの爆発的なヒット〜韓流ブームが起き、それに触発されてか翌年には「嫌韓流」なるコミックが20〜30代の男性を中心に爆発的なヒットを記録したりもした (発売5年を経てもなお Amazon で割と上位にランクしている)。 こうした極端な温度差だけを捉えても、韓国に対する日本側の感情というのは面白い。何かにつけて騒ぐネトウヨも問題だが、両国間で未だ片付かない数々の問題を考えると、大らかで受容的を通り越して、あまりに危機意識に欠けたノンポリ&ボンクラとも言える。 そして昨今は若者向けの音楽の世界で K-pop なるジャンルが躍進中。これについては今週のサウンドキッチンでシェフこと @daycraze が取り上げているのでそちらを参照されたい。 韓流ブームの仕掛け人が広告代理店の電通であることはよく言及されるが、その背後には当然ながらクライアントが存在する。それが誰かといえば韓国政府に他ならない。取りわけ、現代建設会長から韓国大統領になったトップセールスマン、李明博氏の就任後に設置された大統領直属の国家ブランド委員会を見ればそれは明らかだ。 とにかく「国を挙げて自国を売り込む〜世界を取る」という韓国のアグレッシヴな姿勢については見習いたいところ。 広告宣伝のみならず、時には「理想」とする数字や事実の捏造さえ厭わない姿勢──プロトタイプを目指したような造作の整形も正当化しうるだろう──あるいは竹島の領土問題に象徴されるゴネ得や実力行使まで、恐らくすべて「経済合理性」で括れそうだ。 経済大国に仲間入りしてなおオマージュから抜け出せないのも、見方を変えればそのほうが結果を出しやすく合理的だからと言える。 時を遡れば、中国伝来の漢字を捨て、母音と子音を機械的に組み合わせて表記するハングルを選んだのも、そのほうが合理的だからだろう。 決して韓国を貶めようというのではない。彼の国が何処に向かおうとしているのか知るためだ。それは日韓両国の数字を比較してみると朧げながらに見えてこないだろうか。 番組に関するお問合せ: FM小金井 〒184-0004東京都小金井市本町6-5-3 シャトー小金井1階 (消防署側) TEL/FAX: 042-207-7777 110723 おまけ