数字の台湾

数字の台湾 - 2025-03-10-【「59万3400人」】


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今週の数字:「59万3400人」=「2025年1月に日本を訪れた台湾人観光客数」

日本国土交通省観光庁所管の独立行政法人「日本政府観光局(JNTO(ジェイエヌティーオー))」は先月19日、今年1月に日本を訪れた外国人観光客は推計でのべ378万1200人に上ると発表しました。1か月間の観光客数としては過去最高で、昨年の同じ時期と比べ約4割の増加率です。増加した主な理由として、旧正月の大型連休中に中国からの旅行者が、前の年の同じ時期と比べて2倍余りとなり1月としては過去最高を記録したほか、アメリカやヨーロッパ、香港、シンガポールなど、17の幅広い地域でも1月の記録を塗り替えたことが挙げられます。地域別の訪日者数をみてみると、中国は、コロナ禍からの回復が遅れていたものの、今年1月はコロナ禍前の水準を超え、98万300人が訪れたほか、それに次いで韓国からは96万7100人、そして台湾からは59万3400人が日本を訪れました。そう、今日の数字の一つ目「59万3400人」は今年1月に日本を訪れた台湾人観光客数を指していたのです。1ヶ月の間に日本を訪れた台湾人観光客数も過去最高を記録し、昨年の同じ時期と比べ2割の増加率でした。他に韓国とオーストラリアからの合わせて3つの地域でも1か月間の観光客数を更新しました。

私はちょうど今年1月に、北海道札幌市へ帰省したのですが、確かに街中はどちらかというと日本人より外国人の方が多いのではと感じるくらい、あちらこちらから外国語が聞こえてきました。コロナ禍が明けてからこれまで何度か帰省しましたが、私個人の感覚ではこれほどまで多くの外国人がいる札幌市は初めてだと感じました。特に、中国語と韓国語が多く聞こえてきました。

遊びに来ていた台湾人の友人は、「札幌駅のコインロッカーが全く空いていなくて、探し回ってやっとの事で見つけた。昨年札幌に遊びに来た時はこんなにあちこち探さなくても見つかったのに…」と話していました。札幌市でこのような状況なのですから、関東や関西地区はより外国人観光客で賑わっていることと思います。日本が多くの外国人の旅行先に選ばれるのというのは嬉しい事ですね。そんな中、日本では外国人を接客する人手も足りなくなっているかもしれません。私は海外の方と交流するのが好きなので、中国語や苦手な英語を何とか使って色々な場所へ案内してあげたいくらいです。

日本への観光ブームの理由の一つとして、日本の金融政策が直接後押ししているともいえます。日銀が低金利政策を維持する中、諸外国が金融引き締め政策をとっているため、結果的に円安となっています。実際、周りには私より日本へ行っている台湾人もいて、日本の各地の観光地やグルメについて私よりも詳しい人もいます。羨ましい限りです。そんな中私はよく、「円安だから日本人は海外旅行へ行きにくい時代で大変だね」と台湾人に言われてしまいますが、私一人ではどうしようもありません。ただ、台湾の中でも魅力的な場所が沢山あります。時間があれば色々な場所へ赴いて、新たな発見をするのが私の楽しみの一つでもあります。

では、そんな台湾を訪れる人の数は一体どれくらいなのでしょうか?

実は、昨年一年間の入国者数は過去最多ののべ786万人を記録。交通部観光署の推計では、昨年11月12日に一昨年の年間累計649万人を超え、さらに、昨年12月3日は一昨年の同じ時期と比べおよそ2割増加の700万人を超えました。注目すべき点として、台湾を訪れた外国人観光客数のうち、日本人が最多を占めたことが挙げられます。およそ17%を占めるのべ約132万となり、二位の香港とマカオを合わせた数をわずかに上回りました。三位は韓国、四位はアメリカ、五位はフィリピンからの旅行者数がランクインしました。

しかし、台湾への外国人観光客数が過去最高となったといはいえ、観光署が昨年のはじめに目標として定めた外国人観光客1000万人には大きく届かず今年一年の新たな目標となりました。また、昨年一年での台湾からの出国者数はのべ1700万人近くとなり、入国者と比べておよそ900万人以上の大きな差があります。台湾からの出国者の行き先を国別でみてみると、三人に一人、のべ約600万人は日本へ行き、一方で台湾を訪れた日本人観光客はわずかのべ130万人ほどです。その差は470万人にも上ります。

このことからも、台湾人が海外旅行により積極的であると同時に台湾を訪れる観光客に関しまだまだ伸び代があることが伺えます。

観光署の周永暉・署長は、「世界の観光に関するトレンドは、観光客数の追求から、一人当たりの一日消費額の向上にシフトしている」と述べ、 「現在、台湾を訪れる外国人観光客の一日の消費額は約180米ドル(約2万7000円)であり、今後はさらに185~200米ドル(約2万8000円〜3万円)以上に引き上げることが目標である」と指摘しています。

台湾への観光客数が伸び悩む理由について、宿泊料金の高さ、一つの観光地へのリピート率の高さ、台湾最南端の恒春半島に位置し台湾で有名なビーチリゾート墾丁(こんてい)の人気低下などの問題が挙げられています。

また、両岸関係の低迷により、中国からの観光客が落ち込んでいることも挙げられます。2008年に中国人の台湾への旅行が解禁された後、その数は年々増加。2015年にはのべ418万人に達し、台湾への外国人観光客数が合計で初めて1000万人を突破する原動力ともなりました。中国人観光客の消費力の高さは、台湾の観光市場に多くの利益ももたらしました。しかし、2019年に中国政府は台湾への個人旅行を、2020年からは新型コロナウイルスの影響で団体旅行も禁止。昨年になりようやく、福建省の住民による離島・馬祖への旅行が限定的に再開され、今年1月には上海と福建省の住民を対象に、近く団体旅行を再開する方針も発表されています。

今年一年は世界各地からより多くの人が台湾へ観光に訪れ、皆が素敵な時間を過ごせたら良いですね。

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数字の台湾By 豊田 楓蓮, Rti