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「新しいブランド、社内で発表したのに、反応が薄い」——その原因は、中身より“届け方”にあるのかもしれません。
完成まで社員に共有しなかったプロジェクトの失敗談から、社員を巻き込むブランディングの進め方を考える回です。
前回(第45話)はリブランディングを考える10のきっかけでした。今回はその先、ブランドを作ったあとに社内へ届かなかった話です。あるクライアントで「発表の日に驚かせたい」と完成まで社内に共有せずに進めた結果、発表の反応は期待ほどではありませんでした。後日、従業員の方に話を聞くと「完成まで何も共有されていなかったので、気持ちがついていかない」という声が。内容は整っていても、なぜその形になったのか、自分たちの仕事とどうつながるのかが伝わっていなかったのです。
ただし、社員の意見を全部取り入れればいいわけではありません。方針を決めて責任を持つのは経営側。社員には、その方針が現場でどう受け止められるか、実現に何が足りないかを聞く。経営が決めることと、社員が関わることは両立できる——その進め方を3つに整理しました。
【この回で話していること】
・完成まで秘密にしたブランドが、社内で受け止められなかった失敗談
・イケア効果——関わった人ほど愛着が生まれる。でも途中の見せ方は設計が必要
・社員の意見を聞くことと、ブランドの方向を決めることは別もの
・進め方の3つ——経験や困りごとを聞く/確かめたい点を絞って聞く/判断の理由を返す
・完成形を見せるタイミングと、考え方を共有するタイミングは分けられる
【こんな方に】
・理念やロゴを新しくしたのに、社員の反応が薄いと感じている経営者の方
・ブランディングに社員をどこまで巻き込むべきか迷っている担当者の方
【冒頭のニュース】
2025年に創業40周年を迎えたSIer、メディアフォースのリブランディング。きっかけは、採用したい人物像と実際に入社してくる人材とのギャップでした。採用サイトだけを変えるのではなく、まずビジョン・ミッション・バリューを見直し、若手社員30名が参加するワークショップを実施。参加していない社員にも言葉の背景が伝わるよう、会社の歴史や想いを物語としてまとめています。デザイン会社グッドパッチのブログで紹介された事例です。
【関連リンク】
・採用課題、解決の第一歩はなんと「VMVの見直し」だった──老舗SIer「メディアフォース」のリブランディング(Goodpatch Blog):https://goodpatch.com/blog/2026-09-mediaforce
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『育てるブランディング』は、企業ブランディングを手掛けるID株式会社が、ブランドの育て方について話すポッドキャストです。毎週火曜 朝7:00 配信。
MC:北川 巧(ID INC. 代表取締役/クリエイティブディレクター)/谷 春香(グラフィックデザイナー&イラストレーター)
▶︎ branding.bz(無料登録できます):https://branding.bz/
▶︎ note(連動記事):https://note.com/kitakawa
▶︎ お便りフォーム:https://forms.gle/eLWAVXnw7JNs3T6ZA
▶︎ ID INC.:https://include.bz/
ご感想はSNSで #育てるブランディング をつけて投稿していただけると嬉しいです。
「ロゴが古く感じるので変えたい」——その相談、詳しく聞いていくと、たいてい背景に会社や事業の変化があります。
リブランディングを考えるきっかけ10個を、北川のランキング形式でお届けする回です。
テーマは「すでにあるブランドを、今の事業やこれから目指す方向に合わせて見直すタイミング」。第43話の「まだ早い」=始めるタイミング、第44話のROI=いくら・いつ、に続く流れで、今回は「そもそも変えようと思う場面」を見ていきます。10位は○○周年や上場・本社移転といった節目(きっかけにはなるけれど、それだけでロゴを変える話ではない)。そこから採用・社内の認識のズレ・会社の成長に表現が追いつかない・競合との違いが伝わらない・これまでと違うお客さんに選ばれたい・外のイメージと実際の価値が合っていない、と上がっていき、3位が経営体制の変化(社長交代・事業承継・合併買収)、2位が経営戦略や目指す方向の変化、そして1位は事業そのものが大きく変わるとき。ID INC.が関わった3社の実例(日本リビング保証、速読スクール、カプセルホテル)も交えてお話しします。
10個に共通する見方は、「今の事業とこれから目指す方向に、ブランドの伝え方と実際の体験が合っているか」。そして、ズレが見つかっても全部変える必要はありません。長く使ってきた名前やロゴには、覚えてもらってきた価値があります。「古いから変える」ではなく「これから伝えたいことに合っているか」で判断する——何を引き継ぎ、何を変えるかを考えることこそ、リブランディングの核心だという話です。
【この回で話していること】
・リブランディングを考えるきっかけ10個を、北川ランキングで(10位→1位)
・1位は「事業そのものが大きく変わるとき」——会社像で説明しきれなくなる瞬間
・ID INC.の実例3社——日本リビング保証、速読スクール、カプセルホテル
・全部変えなくていい。「古いから」ではなく「これから伝えたいことに合っているか」で判断する
【こんな方に】
・ロゴやサイトを見直したいけれど、何から考えればいいか迷っている経営者の方
・社長交代や事業承継、新しい市場への展開を控えている方
【冒頭のニュース】
串カツ田中が9月に、2008年の1号店以来はじめての大きなリブランディングを発表。筆文字ロゴから店構え・内装まで見直し、「今日も田中で」というスローガンを掲げました。創業者の貫会長兼社長は、ロゴに愛着はあるものの、名前が知られた今こそもっとシンプルに伝えたい、女性同士や家族でも入りやすい居心地のいい空間にしたい、と語っています(宣伝会議『アドバタイムズ』)。本編のランキング5位「これまでとは違うお客さんにも選ばれたい」に、そのまま重なる事例です。
【関連リンク】
・Solvvy(旧日本リビング保証)テクノロジー企業へのリブランディング:https://include.bz/projects/jlw-rebrand
・クリエイト速読スクール ブランド再構築:https://include.bz/projects/css
・カプセルホテル「安心お宿」リブランディング:https://include.bz/projects/oyado
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『育てるブランディング』は、企業ブランディングを手掛けるID株式会社が、ブランドの育て方について話すポッドキャストです。毎週火曜 朝7:00 配信。
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「ロゴとサイトで、いくらですか?」——金額は言えます。でもその金額は、「いくら返ってくるか」「いつ返ってくるか」には何も答えていません。ブランディングの費用と回収を、どう考えて、どう見積もるのか。経営者に説明できる形で整理する回です。
費用が変わるのは、制作物の点数ではなく「取り組む範囲」。そして範囲を決めるのは「何を変えたいか」です。たとえば「値引きせずに選ばれたい」なら、営業資料までやるのか、営業担当の説明の仕方まで踏み込むのか、サービスそのものを見直すのか。やる範囲が変われば、総額も、見る数字も、評価する期間も一緒に動きます。回収の時期も同じで、「ブランディングだから3年」と取り組みの名前で決まるものではありません。動かしているのは、範囲の総額・変えたい結果が利益に変わるまでの道筋・お客さんが次に買う周期、この3つ。だから「何を変えたいか」さえ決まれば、総額は出せるし、回収の見通しの立て方も示せます。そして大事な但し書きがひとつ。増えた利益の全部がブランディングの手柄ではありません。切り分けられないなら「見通し」までで、「回収した」とは言わない——その線引きも含めてお話ししています。
【この回で話していること】
・制作物の値段は言える。でもそれは「返ってくるか」の答えにはなっていない
・費用を決めるのは点数ではなく範囲。範囲を決めるのは「何を変えたいか」
・回収時期を動かす3つ——範囲の総額/利益に変わる道筋/お客さんの購買周期
・予算が合わないときは範囲を調整する。対象を絞れば、変わる結果もその分だけ
・増えた利益の全部が手柄ではない——「効いた」と「回収した」は別の話
【こんな方に】
・「で、いくらかかって、いつ回収できるの?」と社内や役員に聞かれて困っている方
・ブランディングの予算を、感覚ではなく説明できる形で組み立てたい経営者の方
【冒頭のニュース】
中小企業庁・中小機構の「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」。第1回公募の電子申請受付は2026年9月30日〜10月30日18時まで。公募要領では、補助対象経費の「広告宣伝・販売促進費」に「ブランディング・プロモーションに係る経費」が明記されています。上限は補助事業の年間売上見込み(税抜)の5%で、補助率は枠により1/2または2/3。ただし会社全体のPR広告や補助事業以外の製品は対象外です。ROIの分母を下げられる話として取り上げました。
【関連リンク】
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(公式):https://shinjigyou-monodukuri.smrj.go.jp/
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ブランディングに「早い」も「遅い」もない。あるのは、今の事業に「らしさ」が要るか要らないか。その見極め方がわかります。
「まだ早い」と言う人の頭の中にあるのは、ブランディングは会社が大きくなってから着せる“仕上げの服”というイメージ。でも、規模と「らしさ」があるかどうかは関係ありません。生産量日本一で歴史も長い静岡茶ですら、「静岡茶とは何か」の定義ができたのは2026年4月です。一方で、正直に言えば「らしさが要らない事業」もあります。お客さんが一社だけで、言われた図面どおりに作り、値段と納期で全部決まる仕事——相手が比べていないなら、選ばれる理由も要りません。逆に「らしさが要る場面」ははっきりしていて、誰かが自社を他と比べる瞬間。相見積もり、紹介、採用、値上げ。ここに来ていれば、規模も年数も関係なく、もう要ります。そして判断の物差しは、社長が自社の強みを言えるかではなく、お客さんが知り合いに説明できるか。「いい感じだよ」で終わっているなら、まだ言葉になっていないということです。
【この回で話していること】
・「まだ早い」の正体——ブランディングを“完成してから着せる服”だと思っている
・生産量日本一の静岡茶でも、定義ができたのは2026年——大きさと「らしさ」は別
・「らしさが要らない事業」もある——比べられていないなら、選ばれる理由も要らない
・要るかどうかの境目——相見積もり・紹介・採用・値上げ、誰かが比べる瞬間
・見極めは一問——「うちを選んだ理由を、お客さんは他人に説明できるか」
【こんな方に】
・「ブランディングはまだうちには早い」と感じている経営者の方
・相見積もりや採用で、他社との違いを説明しきれずにいる方
【冒頭のニュース】
静岡県の「静岡茶ブランディングプロジェクト」(総合プロデューサー:佐藤可士和氏)の話。県産一番茶100%・県内仕上げ加工100%を条件に、プレミアム茶を「JAPAN TEA SHIZUOKA」として海外へ届ける取り組みで、2026年4月14日にブランド名とロゴを発表。9月11日には茶農家ら約250人が集まる研修会が開かれました。個社ではなく産地全体で「自分たちは何者か」を定義する——今回のテーマそのものです。
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『育てるブランディング』は、企業ブランディングを手掛けるID株式会社が、ブランドの育て方について話すポッドキャストです。毎週火曜 朝7:00 配信。
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理念もバリューも中期目標もあるのに、現場では「うちの理念って何だっけ?」になってしまう——。
言葉を増やすのではなく、言葉どうしの「関係」を一枚で見せる。ビジョンマップの読み方と使い方がわかる回です。
理念が届かない原因は、言葉が足りないからではなく、置き場所がバラバラで関係が見えていないから。ビジョンマップは、会社のビジョンを真ん中に置き、関係する要素を一枚に整理した社内向けの図解です。第41話で作った「軸となる一文」の、いわば一枚バージョン。特徴は、上から降ろす理念ピラミッドとは逆に「外側から読む」こと。行動指針から入り、バリュー、ミッションを通って、真ん中のビジョンへ。外側が今日の行動、中心が行き先なので、読む順番がそのまま「現在から未来へ」の時間の順番になります。作るときは、誰に・何のために使うかを先に決めて、A3一枚に収める。削るうちに、自社の優先順位が自然とはっきりしてきます。そしてビジョンマップは、眺める「絵」ではなく、今どこにいるかを示す「地図」。会社が動けば現在地も動くから、地図も更新し続けます。
【この回で話していること】
・理念が届かない本当の理由——言葉ではなく「関係」が見えていない
・ビジョンマップとは——スローガンやタグラインとの違い、「軸となる一文」の一枚版
・外側から読む——行動指針からビジョンへ、読む順番がそのまま時間の順番になる
・作り方の2つのポイント——目的を先に決める、A3一枚に収める
・飾る絵ではなく、現在地を示す地図——方向がはっきりすることの副作用と、更新の考え方
【こんな方に】
・理念や目標はあるのに、現場で自分ごとになっていないと感じている経営者の方
・新しく入った人や外部パートナーに、会社の方向性をうまく伝えられずにいる方
【冒頭のニュース】
新日本製薬が公開した、3年間のパーパス浸透プロジェクトの記録。「認知・理解・共感・コミットメント・自発的な行動」の5ステップを先に設計し、名刺やメール署名への掲出から、社員一人ひとりの「MYパーパス」、表彰制度「パーパスアワード」まで段階的に進めました。会社の言葉と自分の仕事を階層でつなぐ——今回のビジョンマップがやっていることと同じ構造です。
【関連リンク】
ビジョンマップとは?作り方の手順と社内浸透のコツを解説(ID INC.):https://include.bz/tips/251029
パーパスを掲げるから体現するへ(新日本製薬/PR TIMES STORY):https://prtimes.jp/story/detail/vBdz4Gfejwr
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「言葉づかいのルールを作ったのに、誰も使わない」——原因は、言葉を外から借りてきたことかもしれません。
現場の言葉を約100場面ぶん集めて「ブランドの聞こえ方」を設計した、進行中プロジェクトの実践編です。
前回の「装い」に続く2つ目、言葉のブランディング=バーバルアイデンティティ。「装い」はAIで理想の着こなし画像を作って提示できましたが、言葉は自分の口から出るもの。借り物の言葉は喋ると違和感が出て、結局使われなくなります。だから進め方は真逆——まず「いま社員が実際に使っている言葉」を集めるところから。とはいえ「普段どんな言葉を使ってますか?」では答えが出ないので、先に業務の流れに沿ってタッチポイントを20個定義し、具体的な場面へブレイクダウンして約100場面へ。集めた言葉を数値化すると「仲の良いお客さんへの提案でこそ、言葉が崩れていた」という意外な弱点が見えてきました。細かいルールの根底に据えたのは、軸となる一文「相手の一歩先を考えよう」。表にない場面が来ても、自分で考えて戻れる的を用意しておく——「装い」とまったく同じ構造です。
【この回で話していること】
・言葉の見本は外から持ってこない——「装い」とは真逆の進め方
・「普段どんな言葉を使ってますか?」では答えが出ない理由
・業務の流れに沿ってタッチポイントを20個定義 → 約100場面にブレイクダウン
・集めた言葉を数値化して見えた意外な弱点——仲の良いお客さんほど、言葉が崩れていた
・細かいルールの根底に置く「軸となる一文」と、スモールスタートという現実解
【こんな方に】
・接客や営業の「言葉のばらつき」が気になっている方
・トーン&マナーを決めたが、現場に定着しなかった経験がある方
【冒頭のニュース】
「今後も敬語は必要か」に94.9%が「必要」と回答。理由の1位は「相手を尊敬する気持ちを表せるから」、2位は「表現がやわらかくなり、人間関係を円滑にできるから」、3位は「相手と自分の立場をはっきりさせ、けじめを付けられるから」——同じ敬語でも、使う目的は変わってきているのかも、という話から。
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『育てるブランディング』は、企業ブランディングを手掛けるID株式会社が、ブランドの育て方について話すポッドキャストです。毎週火曜 朝7:00 配信。
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ユニフォームを揃えれば接客の印象は整う——でも実際は、同じ服を着ていても人によって印象はまるで違います。
禁止事項の一覧ではなく、着こなしの見本を見せる。「ルールブックじゃなくてルックブック」で作る服装マニュアルの回です。
ID INC.がいま進行中のプロジェクトを題材に、「装いのマニュアル化」を語ります。参考にしたのは北米スターバックスのドレスコード資料。彼らはこれを「ルックブック」と呼び、書き出しは「あなたの好みとこだわりのスタイルを職場に持ち込んでほしい」という誘い。トップスを黒に統一した理由も「グリーンのエプロンを輝かせるため」——第26話の「額縁は守って、中身は委ねる」と同じ設計思想です。とはいえ中小企業にはモデル手配や撮影のハードルがある。AI(Gemini)で着用画像を生成して見本をまとめた実際の進め方、日本のスターバックスが2021年のドレスコード改訂で数店舗のテストと現場の声を重ねた話まで。装いも、育てるものです。
【この回で話していること】
・装いは「見え方」と「感じられ方」の境目——同じ服でも印象が変わる理由
・スターバックスのルックブック——禁止事項ではなく、着こなしの見本を見せる
・「グリーンのエプロンを輝かせるため」——決めるところと委ねるところを分ける
・中小企業のつくり方——AIで見本画像を用意し、現場の声で育てていく
【こんな方に】
・服装規定を作りたいが「禁止事項だらけ」にしたくない経営者・人事の方
・接客業・営業職の身だしなみをどう揃えるか悩んでいる方
【冒頭のニュース】
オンワードが7月に発表した意識調査から。20〜60代約500人に「仕事服を見て“この人ちゃんとしてる”と思うのはどこか」を聞いたところ、「フォーマルさ」と答えた人は2割弱。それより大切とされたのは清潔感、シワの少なさ、職場に馴染む服装、サイズ感——ビジネスの場で真っ先に浮かぶ「フォーマル」が、客観的にはあまり意識されていないというギャップの話。
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「うちらしさを大切にしたい」——ブランディングで一番よく使われるのに、「それって何ですか?」と聞かれると説明できない言葉、「らしさ」。
北川の定義は〈ロゴを隠しても、その会社だとわかる状態〉。その「らしさ」を5つに分解する回です。
これまで「考え方・見え方・動き方」の3つで説明してきた枠組みを、カプフェレの「ブランド・アイデンティティ・プリズム」を下敷きに5つへ整理し直しました。①考え方(MVV・パーパス・行動指針)、②見え方(VI・ロゴ・色)、③聞こえ方(トーン・オブ・ボイス/言葉づかい)、④感じられ方(態度・表情・佇まい)、⑤接し方(ペルソナ・ジャーニー・プロミス・タッチポイント設計)。ポイントは内面と外面に分かれること——「考え方」と「感じられ方」が〈何者なのか〉、「見え方・聞こえ方・接し方」が〈どう外に出すか〉。この5つの器は、埋めるためだけでなく「どこがまだ手薄か」を見つけるチェックリストにもなります。
【この回で話していること】
・「らしさ」とは何か——ロゴを隠しても、その会社だとわかる状態
・3つから5つへ——ブランドプリズムを下敷きに、実務で使える器に置き換える
・内面(考え方・感じられ方)と外面(見え方・聞こえ方・接し方)の関係
・「動き方」はどこへ消えたか——変えない部分と、相手で変える部分に分ける
【こんな方に】
・「うちらしさ」を社内で説明できるようにしたい経営者・広報担当の方
・ブランドのどこが手薄かを点検したい方
【冒頭のニュース】
8月に発表された、BtoBで発注する立場の担当者110人への調査から。仕事で目にする資料や広告を「AIが作ったと感じたことがある」人は9割以上。信頼が下がったと答えたのは1割ほどなのに、一番多かった反応は「問い合わせや資料ダウンロードをする気がなくなった」——怒らずに静かに離脱する。AIを使いこなせるかは、ツールの問題ではなく「らしさ」を定義できているかの問題です。
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『育てるブランディング』は、企業ブランディングを手掛けるID株式会社が、ブランドの育て方について話すポッドキャストです。毎週火曜 朝7:00 配信。
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開業から1年。SNSでは「叩かれた」記憶が先に立つジャングリア沖縄——でも公表された数字を見ると、別の景色が見えてきます。
批判の中でもぶれない「北極星」と、40年かけて育った直島。地域ブランディングの核を探る回です。
りゅうぎん総合研究所と沖縄セルラー電話が共同発表した経済効果は、開業から半年で322億円。人流データの分析では北部地域への来訪者が前年同期比で46万人以上増え、長年の課題だった「素通り観光」の改善に貢献していると評価されています。起点は森岡毅さんのインタビュー記事「森岡氏の告白 ジャングリア沖縄の反省と希望」。USJ時代の沖縄テーマパーク計画が契約寸前で白紙になった過去を越え、「地域創生の理想的なモデルをつくる」と50年後を見据える——“ジャングリアを起点に広域経済圏を育てる”構造です。先例は瀬戸内の直島。1985年、ベネッセ創業者と町長の思いが重なり、1989年のキャンプ場から始まって、家プロジェクト、地中美術館、犬島・豊島へ。40年かけて一企業のプロジェクトが瀬戸内のブランドになった話と、その先のオーバーツーリズムという新しい課題まで。
【この回で話していること】
・数字で見るジャングリア——半年で経済効果322億円、北部への来訪者は46万人以上増
・森岡毅さんの「北極星」——批判の中でもぶれない核と、10年越しの挫折からの実現
・直島の40年——キャンプ場から「アートの島」へ、家プロジェクトと島民の参加
・地域ブランドが強くなった先の課題——オーバーツーリズムと、育て続けるという視点
【こんな方に】
・地域や観光に関わる自治体・事業者の方
・批判されているプロジェクトの「その後」を数字で見たい方
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事業が増えていくうちに、「結局、うちって何の会社なんだっけ?」と社外からも社内からもわからなくなる——北川が“何屋か問題”と呼ぶ状態。
事業を減らさずに整理する、3つの「見せ方」の回です。
事業が多いこと自体は悪くない。問題は足し算のあとに“整理”をしていないこと——部屋と同じで「片づけ」の問題です。見せ方は3つ。①マスターブランド型——1枚の看板に全部寄せる(70以上のサービスを共通IDとポイントで束ねる楽天。中小が一番マネしやすい)。②マルチブランド型——看板をはっきり分ける(星のや・界・リゾナーレ・OMO・BEBの星野リゾート。中小は「主役を1つ決めて、毛色の違う事業だけ小さく分ける」で十分)。③サブブランド型——親が品質を保証しつつ名前は独立させる(Apple WatchとiPhoneの違い)。物差しは「らしさ」をどう持たせるか。谷さんの言う“暖簾分け”のイメージが意外としっくりきます。
【この回で話していること】
・“何屋か問題”の正体——事業が多いことではなく、見せ方を片づけていないこと
・マスターブランド型——楽天に学ぶ「1枚の看板に寄せる」、中小が一番マネしやすい理由
・マルチブランド型——星野リゾートの分け方と、中小がマネするときの現実解
・サブブランド型——Appleの「冠がつく製品/つかない製品」に見る中間の型
【こんな方に】
・事業が増えて会社案内やWebの説明が難しくなってきた経営者
・新規事業のブランド名を分けるべきか悩んでいる方
【冒頭のニュース】
OpenAIの新しい音声モード「GPT-Live」を、収録中にその場で使ってみる実験。今までは交互のやり取りだったのが、同時に喋れるようになったのだとか。番組の文脈を踏まえて返してくるやり取りを、そのままお聞きいただけます。
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