NYLON與我們的自由時代

鄭南榕記念館オーディオガイド 5.鄭南榕と三大運動:(2) 逮捕されて投獄


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【鄭南榕と三大運動:(2) 逮捕されて投獄】


1986年、最初の「519グリーンアクション」をへて、鄭南榕は国民党 政府当局にとって「目の上のたんこぶ」のような存在となりました。それか らほどなく、6月2日の朝、所管の派出所に呼び出された彼は、その途中で 中山警察署、続けて地方裁判所に移送され、ついにその夕刻には、土城拘置 所に送られて身柄を勾留されました。


公式には、鄭南榕は「選挙罷免法」違反の容疑で起訴されましたが、じつは、 これは当局からの迫害行為にほかなりません。なぜなら、鄭南榕が文章を書 き、雑誌を発行し、運動を呼び掛けるなどの行為とその影響力は、すでに当 局の統治を揺るがすほどだったからです。その結果、「選挙罷免法」違反を 名目に8ヶ月間も投獄させたわけです。 脅威を受けた鄭南榕は、これからも恐怖の中に生きていくよりも、直接に当 局に真正面から反抗する道を選びました。


投獄された期間中、鄭南榕は日記を書き、彼の日常や感想、そして発想を記 録しました。口数の少ない彼ですが、日記の行間から少なくとも3つの顔を うかがうことができます。


まずは、部下を信頼し仕事を任せられる経営者としての顔。投獄された時、 彼は雑誌社の運営のすべてをスタッフたちに委ねました。それは、はっきり とした仕事分担と協力体制ができており、たとえ鄭南榕が不在でも業務はス ムーズに運営できるようになっていたからです。 2つ目は、ひとりの行動的思想家としての顔。普段、雑誌社の運営策略を緻 密に考えるかたわら、政治・哲学・経済から台湾の将来まで数々のテーマを 常に思考していました。彼曰く、「身を挺して立ち向かい、自らのヌシにな るべきだ」と。彼は思考するだけではなく、誠実実行の精神で理想を追い求 め続けていたのです。 そして、誰とも同じ、人の子として、兄弟、友人、夫、父親としての顔です。 日記には、葉よう 菊きく 蘭らん 夫人が面会した時の様子や、娘の竹ちく 梅ばい の成長ぶりまで詳し く記録されており、そのことからも、家族愛の篤さがうかがい知れます。


獄中日記の最後に、鄭南榕は「私たちは小さい国の小さな民。但し、私たち はよき国のよき民だ」と記しています。そして、これは台湾の未来の基礎だ と追記しています。この日は判決が言い渡される前日ですが、未知の判決結 果に直面していながらも、鄭南榕の関心事は依然として台湾の未来だったの です。

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NYLON與我們的自由時代By 鄭南榕基金會