田舎坊主の読み聞かせ法話

「仲間の旅立ち」エッセイ「田舎坊主の合掌」


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パーキンソン病患者の仲間が旅立ちました。

彼は紀州みなべの海の近くに生まれ、地元でとれる魚を専門に扱うお店を開きました。

当時は白浜帰りには多くのお客さんが足を止めてくれました。

しかし紀南地方に高速道路がつながると客足が激減しました。

やがてネット販売をはじめると、そのクチコミでまた客足が戻るようになったのです。

彼がパーキンソン病の診断を受けてから16年ー

だんだん飲み込みも薬の効きも悪くなって、ジスキネジア(不随意運動)も激しくなって、

椅子に座ることもできなくなりました。

それでも地区の役員、寺総代、患者会のリーダーとしてがんばってくれました。

パーキンソン病友の会では県支部長も務め、リハビリのための卓球同好会も立ち上げました。

近畿各地から患者が集い大会も開催してくれました。

地区の役に立ち、社会の役に立ち、患者会を引っ張ってくれた彼が、

お彼岸に旅立ったのですから安寧浄土に赴くことは間違いないでしょう。

安らかに安らかに

合掌


和歌山県紀の川市 瑞宝山不動寺

不動坊 良恒

田舎坊主シリーズ第六弾

「田舎坊主の合掌」

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田舎坊主の読み聞かせ法話By 田舎坊主 森田良恒