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ラジオ収録20220705
中国語翻訳・朗読 レオー(中国語講師・中国の小学校教諭)
読解者・朗読 松尾欣治(哲学者・大学外部総合評価者)
読解者 福留邦浩(国際関係学者)楠元純一郎(法学者)
中国語朗読 刘耀鸿
聴講 张晓良 張智航 劉凱戈
それからは小さな机をひとつあてがはれてその日その日のおさらひ、翌日のしたしらべ、これまでのところの復習をきちんきちんとさせられることになつて、伯母さんはそろばんだの手習ひだの自分のできるものを、そのほかは姉たち二人がひきうけてくれた。
<あてがわれて→適当、適切と思われるものを与えられる、対応を任せられる。おさらい→復習。したしらべ→前もって、予(あらかじ)め調べること→予習。きちんきちんと→物事が規則正しく整っており、几帳面なさま。〜だの〜だの→同列に並べる羅列(られつ)、〜とか〜とか。手習い→狭義では習字、広義では稽古。ひきうける→責任をもって受け持つ、請け負う>
� � � � 从那以后,家里人给我找了一张小桌子,要我每天回来复习当日的功课,再预
习第二天的内容,还要仔仔细细地复习以前学的所有东西。阿姨尽自己力所能及,
教我打算盘和认字。两个姐姐负责教我其他的知识。
毎日教場でお蕙ちやんと顔をあはせるのがつらくもあり腹だたしくもあつたけれどそれ以来学校は決して休まなかつた。
<顔を合わせる→対面する。腹立たしく→忌々(いまいま)しく、癪に障り、不愉快な、怒りたくなるような気持ち。腹を立てる、顔を立てる、聞き耳を立てる、膝を立てる>
每天在教室与阿蕙碰面,我既难过又生气,可再也没有缺过课。
お蕙ちやんは平気の平左でお友達と遊んでゐる。
<平気の平左(へいきのへいざ)→平気の平左衛門から。平気で有ることを人名の語呂合わせで表現したもの。平気→落ち着いて心に動揺がないこと。気にしないこと。へっちゃら>
阿蕙满不在乎地和朋友玩。
私はもう同じ級の者にも気おくれがしてとかくひつこみがちにしてたが、それよりか家へ帰つて机のまへへ坐らせられるときのつらさはまた格別だつた。
<級→学級。気後れ(きおくれ)→内気さからくる、思うように言動ができないこと。とかく→とにかく、いずれにせよ、なにはさておき。自信がなくて心がひるむこと。引っ込みがち→内気で物事を積極的にやろうとする気構えがないこと>
我自觉比同级的学生落后,总爱一个人待着。不过,回到家不情愿地坐在桌前时,感受到的痛苦又是另一番模样。
面目ないことだが私には今まで習つたことがかいしきわからない。
<面目(めんぼく)ない→恥ずかしい、合わす顔がない。かいしき→皆式、皆色→皆すべて残らず→からきし?からっきし?→まったく→皆目(かいもく)>
说起来丢脸,前面学过的东西我起初全都不懂。
で、落胆して何度投げ出さうとしたかしれないのを御褒美の菓子やなにかで騙され騙されしてつづけるうちになにか薄紙でもはぐやうにすこしづつわかりはじめた。
<落胆して→がっかり、失望して、憂鬱で意気消沈して。投げ出す→諦めて途中で止める、放り出す。薄紙でも剥ぐように→少しづつ少しづつ>
不知有多少次想要自暴自弃,但被家里人用点心或别的奖励哄骗着坚持下去,情况总算有所好转,渐渐地学进去了。
読本の文字を一字おぼえ、二字おぼえ、算術が一題とけ、二題とけするにしたがひ次から次へと智識は幾何級数的に進んでゆくので終には自信もでき、興味も加はつて、家へ帰ればいはれぬうちに自分から机をもちだすやうになつた、もとよりひとに褒められたいのがおもな動機で。
<読本(とくほん)→国語の教科書。幾何級数(きかきゅうすう)的に→等比級数的に→ある事象が前よりその何倍かを掛けた数に増えること。いわれぬうちに→言われない間に、命令されない間に、机をもちだす→ちゃぶ台、リンゴ箱みたいな?終(つい)には。もとより→はじめから>
书本上的字背下一个又一个,算术题目解开一道又一道,知识成倍地累积,我终于有了自信,也有了兴趣。回到家不用别人说,就主动在桌子前面坐下。能这样做,主要还是渴望被人称赞。
試験には間もなかつたが勉強のかひあつて次の学期には二番になつた。お蕙ちやんは女のはうの五番であつた。
<かひ→甲斐→やっただけの効果、しただけの値打ち>
没多久就迎来了考试,补习有了效果,第二个学期我考到了第二名。阿蕙则在女生中排名第五。
ラジオ収録20220705
中国語翻訳・朗読 レオー(中国語講師・中国の小学校教諭)
読解者・朗読 松尾欣治(哲学者・大学外部総合評価者)
読解者 福留邦浩(国際関係学者)楠元純一郎(法学者)
中国語朗読 刘耀鸿
聴講 张晓良 張智航 劉凱戈
それからは小さな机をひとつあてがはれてその日その日のおさらひ、翌日のしたしらべ、これまでのところの復習をきちんきちんとさせられることになつて、伯母さんはそろばんだの手習ひだの自分のできるものを、そのほかは姉たち二人がひきうけてくれた。
<あてがわれて→適当、適切と思われるものを与えられる、対応を任せられる。おさらい→復習。したしらべ→前もって、予(あらかじ)め調べること→予習。きちんきちんと→物事が規則正しく整っており、几帳面なさま。〜だの〜だの→同列に並べる羅列(られつ)、〜とか〜とか。手習い→狭義では習字、広義では稽古。ひきうける→責任をもって受け持つ、請け負う>
� � � � 从那以后,家里人给我找了一张小桌子,要我每天回来复习当日的功课,再预
习第二天的内容,还要仔仔细细地复习以前学的所有东西。阿姨尽自己力所能及,
教我打算盘和认字。两个姐姐负责教我其他的知识。
毎日教場でお蕙ちやんと顔をあはせるのがつらくもあり腹だたしくもあつたけれどそれ以来学校は決して休まなかつた。
<顔を合わせる→対面する。腹立たしく→忌々(いまいま)しく、癪に障り、不愉快な、怒りたくなるような気持ち。腹を立てる、顔を立てる、聞き耳を立てる、膝を立てる>
每天在教室与阿蕙碰面,我既难过又生气,可再也没有缺过课。
お蕙ちやんは平気の平左でお友達と遊んでゐる。
<平気の平左(へいきのへいざ)→平気の平左衛門から。平気で有ることを人名の語呂合わせで表現したもの。平気→落ち着いて心に動揺がないこと。気にしないこと。へっちゃら>
阿蕙满不在乎地和朋友玩。
私はもう同じ級の者にも気おくれがしてとかくひつこみがちにしてたが、それよりか家へ帰つて机のまへへ坐らせられるときのつらさはまた格別だつた。
<級→学級。気後れ(きおくれ)→内気さからくる、思うように言動ができないこと。とかく→とにかく、いずれにせよ、なにはさておき。自信がなくて心がひるむこと。引っ込みがち→内気で物事を積極的にやろうとする気構えがないこと>
我自觉比同级的学生落后,总爱一个人待着。不过,回到家不情愿地坐在桌前时,感受到的痛苦又是另一番模样。
面目ないことだが私には今まで習つたことがかいしきわからない。
<面目(めんぼく)ない→恥ずかしい、合わす顔がない。かいしき→皆式、皆色→皆すべて残らず→からきし?からっきし?→まったく→皆目(かいもく)>
说起来丢脸,前面学过的东西我起初全都不懂。
で、落胆して何度投げ出さうとしたかしれないのを御褒美の菓子やなにかで騙され騙されしてつづけるうちになにか薄紙でもはぐやうにすこしづつわかりはじめた。
<落胆して→がっかり、失望して、憂鬱で意気消沈して。投げ出す→諦めて途中で止める、放り出す。薄紙でも剥ぐように→少しづつ少しづつ>
不知有多少次想要自暴自弃,但被家里人用点心或别的奖励哄骗着坚持下去,情况总算有所好转,渐渐地学进去了。
読本の文字を一字おぼえ、二字おぼえ、算術が一題とけ、二題とけするにしたがひ次から次へと智識は幾何級数的に進んでゆくので終には自信もでき、興味も加はつて、家へ帰ればいはれぬうちに自分から机をもちだすやうになつた、もとよりひとに褒められたいのがおもな動機で。
<読本(とくほん)→国語の教科書。幾何級数(きかきゅうすう)的に→等比級数的に→ある事象が前よりその何倍かを掛けた数に増えること。いわれぬうちに→言われない間に、命令されない間に、机をもちだす→ちゃぶ台、リンゴ箱みたいな?終(つい)には。もとより→はじめから>
书本上的字背下一个又一个,算术题目解开一道又一道,知识成倍地累积,我终于有了自信,也有了兴趣。回到家不用别人说,就主动在桌子前面坐下。能这样做,主要还是渴望被人称赞。
試験には間もなかつたが勉強のかひあつて次の学期には二番になつた。お蕙ちやんは女のはうの五番であつた。
<かひ→甲斐→やっただけの効果、しただけの値打ち>
没多久就迎来了考试,补习有了效果,第二个学期我考到了第二名。阿蕙则在女生中排名第五。
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