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我らの文学 中勘助『銀の匙《银汤匙》』〈4〉(抜粋)
我らの文学135 中勘助『銀の匙』62(前編47①)>
ラジオ収録20221021
「レオンラジオ日の出」テーマ曲 作詞作曲 楠元純一郎 OP「水魚の交わり」、ED 「遺伝子の舟」
司会 楠元純一郎
中国語翻訳・朗読 レオー(中国語講師・中国大慶の小学校教諭)
中国語翻訳 編集 レオー
読解者・朗読 松尾欣治(哲学者・大学外部総合評価者)
読解者 福留邦浩(国際関係学者)
中国語朗読 刘耀鸿
聴講 张晓良 張智航 劉凱戈
前編 四十七
ある日のこと修身のお話のときに先生が「今日は先生のかはりにみんながひとつづつ話をするのだ」といつて自分は火鉢のそばへ椅子をひきよせてあたりながらなかで気の強さうな者や剽軽な者を呼びだして話させたことがあつた。
〈修身(しゅうしん)→日本の昔の道徳教育、火鉢(ひばち)→灰を入れて炭を燃やし、暖をとったり湯を沸かしたりする陶磁器などでできた鉢。あたりながら→熱などを受けながら。剽軽(ひょうきん)→気軽でおどけた感じ。〉
一天,品德课上要讲故事的时候,老师说:“今天老师不讲故事,换大家一人讲一个。”他说完便把椅子拉到火盆旁,叫好胜的或爱开玩笑的学生来讲故事。
平生立派に一方の餓鬼大将になり愛嬌者になつてる者でも教壇に立つて四方八方から顔を見られると頬がつれ舌がもつれてなんにもいへなくなつてしまふ。
〈餓鬼大将(がきだいしょう)→子供の集団の中で一番喧嘩が強く威張っている子。愛嬌者(あいきょうもの)→剽軽でみなに可愛がられる者。頬がつれ→頬がひきつり。
无论是平时一派神气的孩子王,还是那些可人疼的孩子,站在讲台上面对台下四面八方的目光注视,都扭歪了面孔,连舌头也打了结,什么话也说不出来。
「所」といふふだんひとの馬にばかりなつてるのつぽな男がまつ先に呼出されて膝頭をがたがたふるはせながら「足袋の話をします」といつた。
<ひとの馬にばかりなっている→いいように利用ばかりされている?。のっぽな→ひょろっとして背の高い。膝頭(ひざがしら)→膝の折れ曲がるところの外側、膝小僧(ひざこぞう)、足袋(たび)。>
最先被老师叫起来的是一个名叫所的男同学,身材高大,玩游戏时总是扮演马的角色。他讲话时双膝瑟瑟发抖: “我讲袜子的故事。”
先生は「なに足袋の話? こりや面白さうだ」と油をかける。
<油をかける→人にお世辞を言い、煽(おだ)てること、扇動して感情を昂(たかぶ)らせること>。
老师给他鼓劲:“什么?袜子的故事?听上去很有意思啊。”
所はどもりどもり「あつちから足袋が流れてきて、こつちから足袋が流れていつて、まんなかでぶつかつて、たびたび御苦労です」といつてそこそこにひつこんだ。
<どもりどもり→発音が滑らかにできなかったり、何度も何度も同じ音を繰り返したりすること。そこそこに→そそくさと、慌てて、前の動作が終わらないうちに次の動作に入る様>
所结结巴巴地说: “那边漂来一只袜子,这边漂来一只袜子,漂到中间撞上了,撞来撞去真辛苦。”
By Leo_楠元纯一郎我らの文学 中勘助『銀の匙《银汤匙》』〈4〉(抜粋)
我らの文学135 中勘助『銀の匙』62(前編47①)>
ラジオ収録20221021
「レオンラジオ日の出」テーマ曲 作詞作曲 楠元純一郎 OP「水魚の交わり」、ED 「遺伝子の舟」
司会 楠元純一郎
中国語翻訳・朗読 レオー(中国語講師・中国大慶の小学校教諭)
中国語翻訳 編集 レオー
読解者・朗読 松尾欣治(哲学者・大学外部総合評価者)
読解者 福留邦浩(国際関係学者)
中国語朗読 刘耀鸿
聴講 张晓良 張智航 劉凱戈
前編 四十七
ある日のこと修身のお話のときに先生が「今日は先生のかはりにみんながひとつづつ話をするのだ」といつて自分は火鉢のそばへ椅子をひきよせてあたりながらなかで気の強さうな者や剽軽な者を呼びだして話させたことがあつた。
〈修身(しゅうしん)→日本の昔の道徳教育、火鉢(ひばち)→灰を入れて炭を燃やし、暖をとったり湯を沸かしたりする陶磁器などでできた鉢。あたりながら→熱などを受けながら。剽軽(ひょうきん)→気軽でおどけた感じ。〉
一天,品德课上要讲故事的时候,老师说:“今天老师不讲故事,换大家一人讲一个。”他说完便把椅子拉到火盆旁,叫好胜的或爱开玩笑的学生来讲故事。
平生立派に一方の餓鬼大将になり愛嬌者になつてる者でも教壇に立つて四方八方から顔を見られると頬がつれ舌がもつれてなんにもいへなくなつてしまふ。
〈餓鬼大将(がきだいしょう)→子供の集団の中で一番喧嘩が強く威張っている子。愛嬌者(あいきょうもの)→剽軽でみなに可愛がられる者。頬がつれ→頬がひきつり。
无论是平时一派神气的孩子王,还是那些可人疼的孩子,站在讲台上面对台下四面八方的目光注视,都扭歪了面孔,连舌头也打了结,什么话也说不出来。
「所」といふふだんひとの馬にばかりなつてるのつぽな男がまつ先に呼出されて膝頭をがたがたふるはせながら「足袋の話をします」といつた。
<ひとの馬にばかりなっている→いいように利用ばかりされている?。のっぽな→ひょろっとして背の高い。膝頭(ひざがしら)→膝の折れ曲がるところの外側、膝小僧(ひざこぞう)、足袋(たび)。>
最先被老师叫起来的是一个名叫所的男同学,身材高大,玩游戏时总是扮演马的角色。他讲话时双膝瑟瑟发抖: “我讲袜子的故事。”
先生は「なに足袋の話? こりや面白さうだ」と油をかける。
<油をかける→人にお世辞を言い、煽(おだ)てること、扇動して感情を昂(たかぶ)らせること>。
老师给他鼓劲:“什么?袜子的故事?听上去很有意思啊。”
所はどもりどもり「あつちから足袋が流れてきて、こつちから足袋が流れていつて、まんなかでぶつかつて、たびたび御苦労です」といつてそこそこにひつこんだ。
<どもりどもり→発音が滑らかにできなかったり、何度も何度も同じ音を繰り返したりすること。そこそこに→そそくさと、慌てて、前の動作が終わらないうちに次の動作に入る様>
所结结巴巴地说: “那边漂来一只袜子,这边漂来一只袜子,漂到中间撞上了,撞来撞去真辛苦。”

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