Bespokemaker presents 屋根裏談義に腕が鳴るっ!

#27 メンテナンス・クリーニングのすゝめ【スーツ編】


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Step 27針 - スーツのメンテナンスについてお悩みは尽きないと思います。


スーツ専門の水洗いクリーニング店を営む中野より、お便りのご返答回。


そもそも、クリーニングの汚れは3つに大別するのをご存知でしょうか?


ご自宅で出来るメンテナンス方法など、皆様の一助になれば幸いです。お楽しみ下さい。


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🎙️この番組は、ビスポークメーカーの2人が、製造業の背景を紐解きながら、職人の葛藤や技術とファッション、時に笑いを追求するトークコンテンツです。


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【 番組パーソナリティ 】


🪡TAILOR SECOND HOUSE 中野 俊


https://second-house.tokyo


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🔨Shoedesign & Shoemaking When

小林 晃太


https://www.s-when.com


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【 専門用語集 】

◼︎ クリーニングにおける3つの汚れ

→ ① 水溶性の汚れ = 汗などの汚れ | ② 油性の汚れ = 衿皮脂や油染み | ③ 不溶性の汚れ = 砂・ホコリ・泥・サビ汚れなど。この3つの汚れに大別する。不溶性の汚れは、叩いて落とす”タンブリング”によるアプローチが有効。


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◼︎ ドライクリーニング

→ 水洗いではなく、ドライ溶剤を使用して洗う方法。ドライ溶剤とは、有機溶剤・洗剤(界面活性剤)・水を加えたクリーニング液。有機溶剤は主に、石油系(JISで工業ガソリン5号に分類)と、パーク系(主にパークロロエチレンなど)に分けられる。

ドライクリーニングは衿皮脂など、主に油汚れを落とすことを目的に特化したクリーニング方法。


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◼︎ 水洗いクリーニング

→ ウール繊維においては、羊などの生物学上、自然界に生息し水と共生する関係にあることから、人の髪の毛(シャンプー)と同じように水洗いすることが、ウール繊維にとっては本質的なクリーニング方法と言える。

しかしスーツなどは、ウール以外の繊維や素材を使用したプロダクト(構造物)が故に、水で洗うことによる縮みや、製品が暴れてしまうリスクを孕む。クリーニング店の基本スタンスとしては品質表示通りのアプローチが主流かつ王道といえる。


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◼︎ スケール

→ ウール繊維の表面にある鱗(うろこ)。人の髪の毛でいうところのキューティクルの様なもの。

羊の平均体温39度を超えたり、水分保有量が20%または相対湿度で言うと80%を超えてくるとスケールが開く。

この性質を利用したスーツのご自宅メンテナンスが理想的です。詳しくは音声コンテンツをご視聴下さい。

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◼︎ 濡れ掛け仕上げ

→ シャツのクリーニングで使用することがある仕上げ工程。シャツにおけるクリーニングは基本、水洗い。水で洗い脱水後の濡れた状態で、乾かす工程とプレス工程を同時に行うことで工数を圧縮し、仕上げスピードや価格の圧縮にも貢献する。

しかし綿繊維においては、この手法を用いると縮みが発生しやすくなるため、このリスクとメリットはトレードオフの関係にある。

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