われらの文学 レオンラジオ 楠元純一郎

69 鲁迅 故乡 13(第52-58段落)


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オープニングソング「水魚の交わり(魚水情)」

エンディングソング「バイオバイオバイオ(遺伝子の舟)」

作詞作曲 楠元純一郎

編曲 山之内馨



<我らの文学69 魯迅「故郷」13(第52〜58段落) ラジオ収録20210615>

翻訳 レオー(中国語講師・美術家)

翻訳 楠元純一郎(法学者)

監訳・朗読 松尾欣治(哲学者・大学外部総合評価者)

参加者 夏玮怡 


  “阿呀阿呀,真是愈有钱,便愈是一毫不肯放松,愈是一毫不肯放松,便愈有钱……”圆规一面愤愤的回转身,一面絮絮的说,慢慢向外走,顺便将我母亲的一副手套塞在裤腰里,出去了。

 「ああ、ああ。銭がたまれば、財布のひもをしめる。ひもを閉めるとまた銭がたまる・・・。」コンパスはふくれっつらで背を向けると、ぶつぶつ言いながらゆっくり外へ出て行った。ついでに母の手袋をズボンの腰にねじ込んで。


  此后又有近处的本家和亲戚来访问我。我一面应酬,偷空便收拾些行李,这样的过了三四天。

 その後、近所の本家と親戚がまた私のところにやって来た。私はそれに対応しながら、ひまをみては荷造りをした。そんなこんなで3、4日が経った。


  一日是天气很冷的午后,我吃过午饭,坐着喝茶,觉得外面有人进来了,便回头去看。我看时,不由的非常出惊,慌忙站起身,迎着走去。

 あるとても寒い日の午後、私は昼食をとり、お茶を飲みながら座っていた。表に人が来たように感じたので、ふり向いてみた。思わず驚いて慌てて身体を起こし、迎えに出た。


  这来的便是闰土。虽然我一见便知道是闰土,但又不是我这记忆上的闰土了。他身材增加了一倍;先前的紫色的圆脸,已经变作灰黄,而且加上了很深的皱纹;眼睛也像他父亲一样,周围都肿得通红,这我知道,在海边种地的人,终日吹着海风,大抵是这样的。他头上是一顶破毡帽,身上只一件极薄的棉衣,浑身瑟索着;手里提着一个纸包和一支长烟管,那手也不是我所记得的红活圆实的手,却又粗又笨而且开裂,像是松树皮了。

ここに来たのは闰土だった。私はパッと見て闰土だとわかったが、記憶の中の闰土ではなかった。彼は背丈が倍になっていた。昔の色つやのいい丸顔は、もう黄ばんでいて、とても深いしわが刻まれていた。目も彼の父親と同じで、周りが全部赤く腫れていた。私はこれを知っている、海辺で耕作をする人は一日中潮風に吹かれているので、たいていこのようになることを。彼の頭の上には破れた毛糸の帽子、身には薄手の綿の衣服が一枚だけ、全身がぶるぶる震えている。紙包と長いキセルを手に提げている。その手も、私の記憶にある血色のいい、ふっくらとした手ではなく、むしろざらざらして荒れていて、しかもひび割れていて松の木の皮のようであった。


  我这时很兴奋,但不知道怎么说才好,只是说:

 私はこのときとても興奮したが、なんといっていいかわからず、ただ一言。


  “阿!闰土哥,——你来了?……”

 「おお!闰土ちゃん、来たのかい?」


  我接着便有许多话,想要连珠一般涌出:角鸡,跳鱼儿,贝壳,猹,……但又总觉得被什么挡着似的,单在脑里面回旋,吐不出口外去。

 私は続けて言いたいことが後から後から数珠つなぎに湧き出て来たのだった。チャオジー、跳ね魚、貝殻、土竜・・・。でも、何かで堰き止められたようで、ただ頭の中を駆け巡るだけで、口からは出なかった。


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