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オープニングソング「水魚の交わり(魚水情)」
エンディングソング「バイオバイオバイオ(遺伝子の舟)」
作詞作曲 楠元純一郎
編曲 山之内馨
ラジオ収録20210921
中国語翻訳・朗読 レオー(中国語講師・中国の小学校教諭)
読解者・朗読 松尾欣治(哲学者・大学外部総合評価者)
読解者 福留邦浩(国際関係学者)
楠元純一郎(法学者)
中国語朗読 刘耀鸿
聴講 张晓良 ANYU 張智航(東洋大学大学院生)劉凱戈
と呼んでみる。しんかんとしてるところへ自分の声ばかり響いてなんにも聞えない。お国さんは人を騙してどこかへ行つてしまつたのぢやないか なぞと思へばなほなほ淋しくなつて はやく伯母さんが迎ひにくればいいのに と思ひながらまた
「もういいかーい」
万籁俱静,净是自己的声音在回响,什么都听不见。莫不是阿国骗了我去了别的什么地方?这样一想,我更加地孤单,一边想着要是阿姨快点来接我就好了,一边又试着喊了喊:“好了吗?”
しんかんとする 森閑 物音ひとつせず、静まりかえっている様。
なほなほ よりいっそう、ますます。
淋しい 寂しい 静寂(せいじゃく)→環境的に静か
寂寞(心のさびしさ) 寂静→環境的に静か
と呼んでみる。我ながら涙声になつてゐる。さうすると竹藪のへんで
「もいよ」
と小さな声でいふ。ゐるな と思つて竹藪の入口までいつても垣ひとへ向ふにはお寺の銀杏の木がまつ黒に立つてるし、竹のあひだには椿や皀角子《さいかち》がごちやごちやに繁つていやにうす暗い。三つ目小僧が出たといふのはほんとかしら などと思つてたち竦んでると奥のはうでくすくすと笑ひ声がする。で、やうやく元気づいてはひつてゆくのだが、竹の切株や根つこが到るところ出てるうへにいたいいたい草がいちめんに生えてるのがふだん石ころひとつにも伯母さんがやかましく世話やいてくれる私には針の山をゆく気もちで足の踏みどころもない。おまけになんだかそこらぢゆう山かがしがとぐろまいてるやうな気がして気味がわるくてならないのを、やつとの思ひでひと足づつ踏みこんでいつていよいよ見つかりさうなとこまでゆくとお国さんは隅の暗いところから
「おばけー」
喊的时候已经有了哭腔。于是从竹林那里传来了一声小小的“好了”的声音。我想,应该就是在那吧,于是走到了竹林入口,可是对着围墙的还有一棵寺院的银杏树,黑黑的立着,在竹子中间还有山茶和皂荚在繁乱地生长着,非常阴暗。我想着,三个眼睛的小孩是不是真的出来了?想到这里,我呆立在竹林前,却听到里面传来吃吃的笑声。于是我终于鼓起勇气走进去,可是那里不仅遍布着被切断的竹子和根,而且还长了一大片荨麻。平常就算是一颗小石子,阿姨都会不厌其烦地给我弄走。这样的我,现在有一种上刀山一般的感觉,根本无处踏足。更不要说我总是觉得虎斑游蛇在那里盘着,禁不住恶心。好不容易鼓起勇气一步一步地走进去,快要找到阿国的时候,阿国在幽暗的角落突然喊了一声“鬼啊——”,一边翻着白眼跳出来。
涙声(なみだごえ)→泣き出しそうな声
銀杏(いちょう) 銀杏(ぎんなん)→銀杏(いちょう)の実
さいかち マメ科、バラ科で、幹に棘のある木。
いやに 変に、妙に、非常に
たち竦(すく)んでる 恐怖や緊張で身体がこわばり、立ったまま動けなくなる
いたいいたい(痛い痛い)草→イラ草、刺草
世話をやく=世話をする=to look after →伯母さんの老婆心(ろうばしん)
老公(夫) 老婆=太太(妻)
老師(教師としての先生)
先生(Mr.)女士(Ms.) 同士
おまけに それに加えて、さらに)
そこらぢゆう(そこら中)= 那一带到处 all over the place
気味が悪い=怖くて気持ち悪い、得体が知れなくてなんとなく不安で恐ろしい。
おばけ(お化け)
オープニングソング「水魚の交わり(魚水情)」
エンディングソング「バイオバイオバイオ(遺伝子の舟)」
作詞作曲 楠元純一郎
編曲 山之内馨
ラジオ収録20210921
中国語翻訳・朗読 レオー(中国語講師・中国の小学校教諭)
読解者・朗読 松尾欣治(哲学者・大学外部総合評価者)
読解者 福留邦浩(国際関係学者)
楠元純一郎(法学者)
中国語朗読 刘耀鸿
聴講 张晓良 ANYU 張智航(東洋大学大学院生)劉凱戈
と呼んでみる。しんかんとしてるところへ自分の声ばかり響いてなんにも聞えない。お国さんは人を騙してどこかへ行つてしまつたのぢやないか なぞと思へばなほなほ淋しくなつて はやく伯母さんが迎ひにくればいいのに と思ひながらまた
「もういいかーい」
万籁俱静,净是自己的声音在回响,什么都听不见。莫不是阿国骗了我去了别的什么地方?这样一想,我更加地孤单,一边想着要是阿姨快点来接我就好了,一边又试着喊了喊:“好了吗?”
しんかんとする 森閑 物音ひとつせず、静まりかえっている様。
なほなほ よりいっそう、ますます。
淋しい 寂しい 静寂(せいじゃく)→環境的に静か
寂寞(心のさびしさ) 寂静→環境的に静か
と呼んでみる。我ながら涙声になつてゐる。さうすると竹藪のへんで
「もいよ」
と小さな声でいふ。ゐるな と思つて竹藪の入口までいつても垣ひとへ向ふにはお寺の銀杏の木がまつ黒に立つてるし、竹のあひだには椿や皀角子《さいかち》がごちやごちやに繁つていやにうす暗い。三つ目小僧が出たといふのはほんとかしら などと思つてたち竦んでると奥のはうでくすくすと笑ひ声がする。で、やうやく元気づいてはひつてゆくのだが、竹の切株や根つこが到るところ出てるうへにいたいいたい草がいちめんに生えてるのがふだん石ころひとつにも伯母さんがやかましく世話やいてくれる私には針の山をゆく気もちで足の踏みどころもない。おまけになんだかそこらぢゆう山かがしがとぐろまいてるやうな気がして気味がわるくてならないのを、やつとの思ひでひと足づつ踏みこんでいつていよいよ見つかりさうなとこまでゆくとお国さんは隅の暗いところから
「おばけー」
喊的时候已经有了哭腔。于是从竹林那里传来了一声小小的“好了”的声音。我想,应该就是在那吧,于是走到了竹林入口,可是对着围墙的还有一棵寺院的银杏树,黑黑的立着,在竹子中间还有山茶和皂荚在繁乱地生长着,非常阴暗。我想着,三个眼睛的小孩是不是真的出来了?想到这里,我呆立在竹林前,却听到里面传来吃吃的笑声。于是我终于鼓起勇气走进去,可是那里不仅遍布着被切断的竹子和根,而且还长了一大片荨麻。平常就算是一颗小石子,阿姨都会不厌其烦地给我弄走。这样的我,现在有一种上刀山一般的感觉,根本无处踏足。更不要说我总是觉得虎斑游蛇在那里盘着,禁不住恶心。好不容易鼓起勇气一步一步地走进去,快要找到阿国的时候,阿国在幽暗的角落突然喊了一声“鬼啊——”,一边翻着白眼跳出来。
涙声(なみだごえ)→泣き出しそうな声
銀杏(いちょう) 銀杏(ぎんなん)→銀杏(いちょう)の実
さいかち マメ科、バラ科で、幹に棘のある木。
いやに 変に、妙に、非常に
たち竦(すく)んでる 恐怖や緊張で身体がこわばり、立ったまま動けなくなる
いたいいたい(痛い痛い)草→イラ草、刺草
世話をやく=世話をする=to look after →伯母さんの老婆心(ろうばしん)
老公(夫) 老婆=太太(妻)
老師(教師としての先生)
先生(Mr.)女士(Ms.) 同士
おまけに それに加えて、さらに)
そこらぢゆう(そこら中)= 那一带到处 all over the place
気味が悪い=怖くて気持ち悪い、得体が知れなくてなんとなく不安で恐ろしい。
おばけ(お化け)
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