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「たどり着いたぞ!」傘鉾を閉じる。現代に戻ったそこはまさに、鏡天満宮のすぐそばだった。二人で神社の社に駆け寄った。扉を開けて、祀ってある古い鏡を手にする。「よし、このまま櫛田神社まで行って、雷神に光をあてよう」雷が、二人を直撃する。だが、マイヅル様の力が分厚いバリアーとなって跳ね返し、雷は二人に何の痛痒も与えなかった。二人はマイヅル様の待つ櫛田神社に戻った。「博とかなめよ。心が通じ合ったごたるな」マイヅル様が、二人の姿に大きく頷いた。手を携えて、鏡を空へと向ける。マイヅル様の力を借りて、光が夜空にほとばしった。「見て、博君、雲が……」雷を呼んだ雲が薄れてゆく。やがて、星の瞬く夜空が現れた。「さあ、カタハネとハンの者たち。今度は、あんたたちの番ばい!」かなめが発破をかける。カタハネとハンの者は、その「対」ごとに頷き合った。カタハネが、今までずっとつけていた、にわかのお面をはずした。「あんたたち……」
「たどり着いたぞ!」傘鉾を閉じる。現代に戻ったそこはまさに、鏡天満宮のすぐそばだった。二人で神社の社に駆け寄った。扉を開けて、祀ってある古い鏡を手にする。「よし、このまま櫛田神社まで行って、雷神に光をあてよう」雷が、二人を直撃する。だが、マイヅル様の力が分厚いバリアーとなって跳ね返し、雷は二人に何の痛痒も与えなかった。二人はマイヅル様の待つ櫛田神社に戻った。「博とかなめよ。心が通じ合ったごたるな」マイヅル様が、二人の姿に大きく頷いた。手を携えて、鏡を空へと向ける。マイヅル様の力を借りて、光が夜空にほとばしった。「見て、博君、雲が……」雷を呼んだ雲が薄れてゆく。やがて、星の瞬く夜空が現れた。「さあ、カタハネとハンの者たち。今度は、あんたたちの番ばい!」かなめが発破をかける。カタハネとハンの者は、その「対」ごとに頷き合った。カタハネが、今までずっとつけていた、にわかのお面をはずした。「あんたたち……」