北京の街角では、あちこちでバラの花が咲き始めました。バラは菊の花と共に北京市の市の花でもあります。そのせいか、この時期盛りを迎えている牡丹や芍薬と違って花壇よりもむしろ歩道や車道の中央分離帯などより人の目に付きやすいところに多く植えられているような気がします。日本人の私にとってバラの花と言うと高嶺の花や温室育ちのイメージですが、北京では車の排気ガスを浴びながらもその美しさで和ませてくれる苦労人、強い花のイメージです。もしかすると、日本では美しさとは、はかなさで、中国では美しさとは強さなのかなとバラの花を見て一人深読みしてしまいます。1つ、間違いなく言えるのは日本にいた時よりも北京に来てからの方がバラの花が好きになったということです。さて、今日はバラ香る今頃の様子を詠った司馬光の「初夏」を紹介します。