2013年の4月から始めたこの番組、5回目の春が巡ってきました。始めた当初は
こんなに長く続くとは思っていませんでした。私が知っている季節にちなんだ漢詩
なんて、そう多くはなかったからです。でも、始めてみると枯れることの無い泉のよ
うに次から次へと漢詩に出会いました。本の中で、ネットで、旅先で。漢詩に興味
を持ったおかげで、中国を旅していても、「ここであの漢詩がつくられたのか・・・」
と、今までよりも深く旅を楽しむことができました。漢詩の世界とホンモノの世界を
旅するうちにゴールが近づいてきたようです。今回で、この番組も最終回となりま
す。先日、四川省の成都にマラソン参加のためにでかけました。ここには、有名な
詩人杜甫が暮らしたと言う草堂があります。もう20年以上前ですが以前も観光し
たことがある場所ですが、漢詩の番組を担当している今はその時とは違って、なんだか杜甫という友達の家に行った様な感じがしました。「春望」「春夜
雨を喜
ぶ」「客至る」、番組でも紹介した作品が頭をよぎります。今回は、杜甫の「春の日
李白を憶う」を紹介します。