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出展作家インタビュー 中川トラヲ 成安造形大学【キャンパスが美術館】SEIAN ARTS ATTENTION 13 fringe and fringe 縁と前髪 2021


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出展作家の中川トラヲ さんと学生インタビュアー吉田芽生さんによる作品解説です。
SEIAN ARTS ATTENTION 13
fringe and fringe 縁と前髪
(2021 夏の芸術月間)
会期|2021年7月13日[火]—8月6日[金]
時間|11:00—17:00
会場|成安造形大学【キャンパスが美術館】
休館日|日・月曜日・祝日 *7月25日[日]はオープンキャンパスのため開館
主催|学校法人京都成安学園100周年記念事業、成安造形大学【キャンパスが美術館】、成安造形大学同窓会
*【キャンパスが美術館】における大学と同窓会との連携事業の第三弾です。
【展覧会概要】
セイアンアーツアテンション13『fringe and fringe 縁と前髪』では「時間と経験」をテーマに、絵画とインスタレーション作品を中心とした展示を行います。COVID-19の感染拡大に伴い、人の移動は大きく制限されることになりました。しかし一方で、オンラインでの対話が一般化し、インターネットを介した作品鑑賞の手段も整備されるなど、情報の伝達速度はますます加速しています。私たちは、身体に縛られた持続的な時間と、視覚や聴覚の把握による瞬間的な時間の中で揺れ動いている存在と言えるのかもしれません。
本展では、人が無意識に行っている時間感覚の経験を、絵画鑑賞の中から引き揚げようと試みます。出展作家である小柳裕・中川トラヲ・馬場晋作の仕事を対比する中から浮かび上がってくる、絵画に潜在する時間と経験を是非お楽しみください。
成安造形大学【キャンパスが美術館】
チャンスの神様には前髪しかないらしい。
瞬間的な時間を意味する「カイロス」の語源となった神は、前髪が長く後頭部が禿げているのだという。
対象へアプローチを繰り返す持続的な時間や経験は、絵画制作におけるオーソドックスなプロセスである。積み重ねた時間は自ずと画面に蓄積し、可視化される。しかし瞬間的にすべてのイメージを引き受けるような体験もまた、絵画の経験である。絵画には様々な幅の時間が寄り集まり、その境界(=縁)は不均質に流動している。「縁(ふち)」と「前髪」という言葉は、絵画をめぐる多様な時間の幅である。絵画は伸び縮みする時間を自在に行き来し、不均質なまま定着可能な興味深いメディアである。
COVID-19の猛威に苛まれる現在の私たちは、距離や時間、その中で生まれる経験の意味について、再考を余儀なくされている。本展では3人のアーティストによる絵画へのアプローチを提示し、それぞれの「縁(へり)」への接触を試みる。この企てにより、絵画に潜む「時間」や「経験」について再考する「縁(えん)」となれば幸いである。
馬場晋作(成安造形大学 准教授)
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【ご来館のお客様へのお願い】
学外からお越しのお客様は日時指定の事前予約が必要となります。
お越しになられる際は、WEBサイトより必要事項を入力してお申し込みください。
「fringe and fringe 縁と前髪」WEBサイトartcenter.seian.ac.jp/exhibition/4350/
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セイアンアーツアテンションとは?
セイアンアーツアテンションは、成安造形大学【キャンパスが美術館】が現代において注目すべきテーマを設定し企画運営を行う、キャンパス全体を活用した総合芸術祭のことです。
※Attention=注意、注目する
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perspectivespiralBy seianartcenter