心を磨く人間関係教室

ep435:【禅語シリーズ】白珪尚可磨(はっけいなおみがくべし)


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孔子がまとめたと言われる「詩経」、中国最古の詩集から、禅語として取り上げられた言葉です。

「珪」(おうへんにつちふたつ)は古代中国で、官位などを表すために授けられた宝石・貴石などのこと。

「白珪」で、白くて美しい玉。完璧な様子を表します。

「尚可磨」は、もっと磨きなさい。

完璧だ、これで大丈夫だと思っても、もっとがんばりましょう。努力を続けましょう。…という意味になるでしょうか。

そもそも完璧じゃないし。もっと磨けって言われても、何をどう磨いたらいいか分からないし。努力はしてきたけれど、完璧にはほど遠い…。そうです。もう、いいですよね。

私たちは、もう完璧を求めないし、ほどほど穏やかに生きていきたいわけです。この人生が終わるまでに成し遂げたいのは、自分との仲直り。

ですから「白珪」は、今のあなた、そのもの。「尚可磨」は、自分に優しく、と勝手に上書きしておきましょう。ありのままの自分を、丁寧に扱うのが、これからの私たちの白珪尚可磨です。

さて、原典の詩経に戻ると、この話は様子がガラッと変わるのです。

白珪之玷尚可磨也(はっけいのかくるはなおみがくべし)

斯言之玷不可爲也(このげんのかくるはおさむべからず)

美しい珠に傷がついたら、磨けばまた美しくなる

(しかし)

口から出した言葉は、元には戻らない…というような文脈で、どちらかというと後半がメインなのですよね。失言は、なかなか挽回が難しいものです。私たちも、いい大人ですから、うっかり人を傷つけるような言葉を吐かないようにしたいものです。なるべく穏やかな、美しい言葉を使って生きていきましょう。

そして、もうひとつ。禅語に限らず、ものごとの一部だけを見て、あーだこーだと決めつけることからも卒業したいですね。ほんの少し視野を広げるだけで、まったく違う世界が見えてくることもあります。


TOMOKO

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