心を磨く人間関係教室

ep439:【禅語シリーズ】行雲流水(こううんりゅうすい)


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出典は、宋代(1100年頃)の詩人、蘇軾(そしょく)の著作「謝民師推官与書(しゃみんしすいかんにあたうるのしょ)」。

大略如行雲流水、初無定質。但常行於所当行、常止於所不可不止。文理自然、姿態横生。

大略(たいりゃく)、行雲流水(こううんりゅうすい)の如く、初め、定質無く。但た常に当に(まさに)行ゆくべき所へ行き、常に止どまらざる可からざる所ところに止どまり、文理、自然して、姿態(したい)横生(おうせい)す。

(私的訳)

ザックリ言うと(文章とは)、雲が流れるように、決まった形にこだわらなくていい。でも、行くべき場所にはちゃんと行くし、止まるべきところではしっかりと止まる。このような文章は自然で面白い。

雲や水のように、自然に動くこと。物事に執着せず、自由自在に動くことのたとえ…と言われています。

良い文章を書くための心得を伝授しながら、人生の教訓を語っているわけです。

自然な流れで文章を書くように、の教訓を伝えたということでしょうか。

私は学校の作文や感想文が大嫌いでした。先生や親に褒められるために、クラスメイトからバカにされないように、賢そうな感じで書くのは、本当に苦痛でした。

そんな私も、今では楽しく文章を書いています。自分なりのスタイルで、自分の書きたいテーマで、自分が伝えたい人に向けて書いているからです。

周囲の目ばかり気にして、自分が何をしたいのか分からないまま、ずっと被害妄想の中で生きてきました。自分に自信があるふりをして、弱みを隠し、かっこつけていたわけです。

年齢を重ね、肉体的、精神的な老化・劣化を感じると共に、かっこつけていられなくなった、というのが現実です。しかし、かっこつけない、というのは本当に楽です。若い頃には、とても受け入れられなかった事々にも、すんなりと対応している自分がいます。

空にフワフワ浮かぶ雲は、地球の水です。太陽の恵みを受けて小さな粒となり、上昇していきます。上昇して冷やされた水の粒が集まると、雲になるわけです。水の粒が大きく重くなると、雲ではいられなくなり、雨や雪になって地上に戻る。

いかに正しいと説明されても、やはり雲は、綿飴のようにフワフワと柔らかい姿を見せてくれます。色や姿を刻々と変えながら、現れたり消えたり、流れたりしているようです。

雲は、水の、一瞬の姿。だとすると、水とは何でしょうか。

水とは、地球上のあらゆる存在の本質、生命の源とも言えます。顕著な特徴は、形をもたないこと。あらゆる形態と質量に変化し続けるもの。

清らかで、透明で、無限の可能性を秘め、同時にあらゆる汚濁を飲み込む寛大さがあります。人間の感情や思考を映し出す鏡となり、流れは心を洗い、その深い静寂が魂を目覚めさせてくれます。

水のように、雲のように、サラサラと、フワフワと生きていきましょう。

TOMOKO

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