名古屋ではたらく社長のITニュースポッドキャスト

Ep.581 NVIDIAがIntelに50億ドル出資──PC&データセンターで“NVLink×x86”の共同開発へ(2025年9月25日配信)


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NVIDIAとIntelが米時間9月18日、戦略提携を発表しました。要点は二つ。第一に、データセンターではIntelがNVIDIAカスタムのx86 CPUを設計・製造し、NVLinkでGPU群と直結してNVIDIAのAIインフラ製品に組み込むこと。第二に、PCではNVIDIAのRTX GPUチップレットを統合したx86系の新SoCをIntelが製造し、ハイエンドAI PCを共同で押し出すこと。合わせてNVIDIAはIntel普通株を50億ドル分、1株23.28ドルで取得し、規制承認を条件にIntelの大株主の一角に加わります。両社は「複数世代」にわたる製品ロードマップを示し、シリコンからシステムまでの結合を強める構えです。


市場の初動は素直です。ロイターは発表直後に「Intel株が時間外で約30%急騰、NVIDIAも上昇」と伝え、出資によりNVIDIAがIntelの4%超を握る可能性に言及。背景として、米政府によるIntel支援の動きが直近で相次いだこと、そしてNVIDIAの“お墨付き”がTSMCやAMDに与える競争圧力を指摘しました。


今回の提携は、サーバーとPCの両輪で“帯域の壁”を崩す試みでもあります。AIサーバーは多数のチップを束ねて1台の“巨大計算機”として動かすため、CPU–GPU間の接続が性能ボトルネックになりがちです。NVLinkでx86とGPUを近接・直結させる設計は、この壁を低減し、NVIDIAプラットフォーム上でIntelが「CPUを売る」機会を増やします。PC側でも、RTXチップレットをSoCに取り込み、AIワークロードのオンデバイス処理を底上げする構想が示されました。


ニュースの位置づけとしては、NVIDIAが“自社クラウドでの垂直統合”に踏み込み過ぎず、主要CPU勢と手を結ぶ路線を再強化した格好です。The Vergeも「NVIDIAがIntelへ50億ドル投資、PCとデータセンターの共同開発に踏み出す」と速報し、AI時代のPC/サーバー設計で両社が影響力を重ね合わせる転機と評しています。


実務での目配りどころは三点です。第一に、NVIDIA製AIサーバーのSKUに“Intelカスタムx86”が並ぶ可能性が高まり、調達の選択肢が拡張されること。第二に、2026~27年以降のAI PCで“RTX内蔵x86”という新カテゴリが広がれば、生成AIアプリやローカル推論の体験設計が変わること。第三に、規制承認と製品化の実行力が最終的な課題で、ロードマップどおりに“帯域と電力効率の実益”が出るかが評価の分かれ目です。

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名古屋ではたらく社長のITニュースポッドキャストBy ikuo suzuki