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Ep.716 GPT-5.1-Codex-Max登場──“24時間働く”AIエンジニアが変える開発の未来(2025年11月27日配信)


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ついに出ましたね。OpenAIが現地時間11月19日、開発者向けの新モデル「GPT-5.1-Codex-Max」を発表しました。これは単なるバージョンアップではありません。「AIが人間のプログラマーのアシスタントを超える日」がついに現実味を帯びてきた、そんな印象を与える強烈なリリースです。


最大の特徴は、何と言ってもその「持久力」と「記憶力」です。これまでのAIは、長いコードを読ませると途中で文脈を見失ったり、メモリ容量にあたるコンテキストウィンドウの上限に達してしまったりすることがありました。しかし、今回のCodex-Maxは「コンパクション」と呼ばれる新技術を導入しました。これは、古い記憶を賢く圧縮して保持し続ける技術で、これにより数百万トークンという膨大な情報を扱いながら、プロジェクト全体を見渡すことが可能になりました。


OpenAIのデモによると、このモデルはなんと24時間以上にわたって自律的に作業を継続できるといいます。例えば、「この大規模なリファクタリングをやっておいて」と指示を出せば、AIが自分でコードを書き、テストを実行し、バグが出れば修正し、またテストする……というループを、人間が寝ている間も延々と繰り返してくれるのです。Windows環境への正式対応も強化されており、実際の開発現場で即戦力として使えるレベルに達しています。


また、今回のモデルは「賢さ」と「燃費」のバランスも絶妙です。従来のGPT-5.1-Codexと比較して、同じレベルの推論を行うのに必要な「思考トークン」が約30%も削減されています。つまり、より少ないエネルギーで、より賢く、より長く働けるようになったわけです。


これは私たちエンジニアにとって、強力な相棒ができることを意味します。しかし同時に、コーディングという作業の定義が、「自分で書くこと」から「AIエージェントを監督すること」へと、不可逆的にシフトしていく合図なのかもしれません。

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名古屋ではたらく社長のITニュースポッドキャストBy ikuo suzuki