安黒務の世界

ガラテヤ書3章前半 講解


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パウロ自身の「義」という鍵概念も、イスラエルの契約信仰に特有の言葉から引かれている。イスラエルの自己理解においては、神は「義しい」と認められていた。なぜならば、神はイスラエルと契約を結んだ際に彼が引き受けた義務、すなわち、イスラエルを救いその敵対者たちを裁き、その罪にもかかわらずイスラエルを回復し支持するという義務を果たしたからである。これに符合して、神によって「義しい」と見なされるということは、神の義と救済の行為が及ぼされる領域のうちにおかれている神の民に所属するもの、すなわち契約のメンバーに属するものと認められるということであった。(p.52)
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安黒務の世界By 安黒 務