「人生は厳しくて、難しく、また時に残忍である」
ある牧師が、詩篇について解説した本の冒頭に書かれていたことばです。「嘆きの歌は、人生は厳しくて、難しく、また時に残忍であるという現実に目を留めている。」そして、詩篇はまさしく、この難しい人生を生き抜くために与えられた神さまからの助けです。
ひるがえって私たちの社会は、この現実を覆い隠し、忘れさせ、オブラートに包もうとする世界です。悲しみ、痛み、喪失、傷といったものと正面から取り組むことを知らないので、逃げて誤魔化す以外ないのかもしれません。コロナ禍にあって、わずかに開く遊興施設に、多くの人々が詰めかけ、群がり列をなす様を見るに、いかに私たちの社会が、現実から目を背けさせる多くのもので溢れていたのかを突き付けられる思いです。遊ぶことのすべてが悪いわけではありません。しかし厳しい人生と向き合うことから逃げていては、たましいの成長は起こりません。そして主イエス様への信仰があっても人生と向き合う、嘆きの道を知っているかどうかは別の話です。私自身のことをふり返って思うのですが、案外私たちも、痛みを避ける世の術に、逃げてしまうことがあるのではないでしょうか。(続きは音声でお聞きください)
200517_谷底で百合を_詩篇28篇_原牧師_宣教.mp3
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