日本の11月は前半に文化の日、後半に勤労感謝の日があって秋の行楽シーズン真っ只中でしょうか。文化の日が「菊薫る」と形容されますが、ならば勤労感謝の日は「金木犀香る」と言った感じです。日本の我が家には小さな庭に金木犀の木があって、秋になると甘い香りを漂わせ季節の移り変わりを教えてくれます。遠く離れていても自宅の庭の景色を思い出すと、どこからともなく甘い金木犀の香りが漂ってくるようです。金木犀の香りは、それだけ印象深いものです。北京では、あちこちの公園で冬の支度が始まっています。10月上旬の国慶節から目を楽しませてくれた黄色い菊や紅いサルビアが枯れる前に抜かれています。街から色が無くなっていくようで寂しいのですが、抜いた花は公園に来ている市民に配られ、受け取った人は根に泥の着いた花の束を手にして嬉しそうな笑顔を浮かべていて癒されます。さて、今日は高啓の「桂花美人に題す」を紹介します。