バク然らいぶらり

国家形成型アイデンティティ説 漠然#9


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#8で #7「わたしマルチアカウント理論」の進化系として「集合アカウント国家論」を提唱し始めた漠然マイスターの二人。

外交にリソースを割かれ内政をおざなりにしてきたどて国と、内政が安定しているゆえに外交に不安を持つハマ国。

互いの国の成り立ちが自己形成に大きな影響を与えるという「国家形成型アイデンティティ説」にのめり込んでいく……。

上質な漠然を求めて取り留めのない話を展開する漠然マイスターの二人。

毎週金曜20時公開。
今日も短編小説のような漠然トークをお楽しみください。

目次

  • 00:00 外務大臣のまいどスイッチ
  • 08:36 知的栄養素の大量摂取
  • 13:08 別アカへの責任転嫁が自分を救う
  • 19:26 国家形成型アイデンティティ説
  • 22:09 内政の安定化と国家併合の関係性
  • 31:45 アカウント国家論は宗教編へ

要約

  • 00:00 外務大臣のまいどスイッチ
    #8で「人間とは複数アカウントの集合体であり、それは国家である」という話にたどり着いた二人。今回はその続きとして、人間関係や結婚を「国家間外交」や「国家併合」として見ていく。どてらいは、自分の中にいる外交大臣的なアカウントの話を始める。社交性を発揮しようとする“まいどスイッチ”は強いが、経験のない外交大臣を前線に出すと事故が起きるのだ。
  • 08:36 知的栄養素の大量摂取
    話は、アカウントがどう育つのかへ。葬儀受付の経験、仕事の経験、人と関わる経験が身体知になり、次に似た場面で使えるアカウントが育つ。ハマナカはさらに、創作活動には知的な栄養が必要だと語る。映画、小説、漫画、ポッドキャストなどを摂取しなければ、知的なアウトプットは生まれにくい。自分の国の中に食料を供給し、飢えや内乱を防ぐこと。それが創作における内政でもある。
  • 13:08 別アカへの責任転嫁が自分を救う
    どてらいは、複数アカウントがあると、自分の失敗を少し切り分けて考えられることに気づく。全部を「自分のせい」と背負うのではなく、「今回やらかしたのはこのアカウントだった」と考えることで、心が少し楽になる。複数のアカウントがあることは、自分を救う安全弁にもなる。一方で、統治者アカウントが暴君だと、どのアカウントにも「全部自分の責任だ」と迫ってしまうのかもしれない。
  • 19:26 国家形成型アイデンティティ説
    ハマナカは、コンサル経験によって戦略を考えるアカウントが育ったと語る。活動全体のベースラインやコンセプトを持つことで、判断がしやすくなる。一方どてらいは、若い頃のどて国には国家戦略を立てるアカウントが不在で、周囲の国々からの外交圧に振り回され、内政も荒れていたと振り返る。自己とは、生まれ持った性格だけでなく、どういう国として形成されてきたかの履歴でもある。
  • 22:09 内政の安定化と国家併合の関係性
    話題は、結婚や深い人間関係を「国家併合」として見る方向へ。ハマナカは内政が整っているからこそ、自分の中だけで新しいことを始めるのは得意だが、他人という別国家が入ってくる外交や併合には慎重になる。どてらいは、国家併合はかなり大きいと語る。自国も相手国もある程度内政が整い、自給自足できる豊かさがあれば、併合しても豊かになりやすい。
  • 31:45 アカウント国家論は宗教編へ
    最後は、自分の国をどう見返すかという話へ。どてらいは、自分の人生を国家の歴史書のように振り返る「自分国絵巻」を作ってみたいと語る。小学校時代、中学校時代、外交に失敗していた時期、内戦が起きていた時期。それを歴史書や鳥獣戯画のように描けたら、自分を少し客観的に見られるかもしれない。こうしてアカウント国家論は、次なる宗教編へ進んでいく。

漠然なる気付き

  • 人間関係を国家間外交として見ると、妙に整理しやすくなる。友人関係は同盟、結婚は国家併合、仕事仲間は通商条約。ふざけているようで、かなり実用性がある。
  • 外交には適材適所がある。葬儀受付に酒場の店主アカウントを出すと、明るすぎる“まいどスイッチ”が入ってしまう。
  • アカウントは経験によって育つ。身体知や経験は、国家における人材育成である。
  • 創作には知的栄養素が必要。何かを摂取しないまま出力し続けると、国が飢えて内乱が起きる。
  • 複数アカウントを持つことは、自分を救う。失敗した時に「自分全部がダメ」ではなく、「このアカウントが今回は失敗した」と考えられると、少しだけ生き延びやすい。
  • ただし、統治者アカウントが暴君だと、どのアカウントにも過酷な責任を押しつけてしまう。
  • ハマナカ国は、コンサル神話時代に戦略アカウントを育てたことで、内政が安定している。一方どて国は、外交経験は多いが、戦略アカウントの不在で長らく内政が荒れていた。
  • 国家形成型アイデンティティ説はかなり大事。自分とは「何者か」ではなく、「どういう歴史と地形を持つ国として形成されてきたか」で見ると、過去の失敗や癖も理解しやすくなる。
  • 国家併合は、自国と相手国の内政がある程度整っていないと難しい。
  • 自分国絵巻は相当おもしろい。自分史を歴史書や風刺画として描くことで、自分を笑いながら俯瞰できるかもしれない。
  • 第9回は、アカウント国家論が「自己統治」と「人間関係の外交戦略」へ進んだ回。次はいよいよ、国家を支える宗教の話へ向かっていく。

本日の漠然マイスター

  • ハマナカ
    紙折り人。DJやプログラミングもする。折り紙デザインスタジオ Kamiori-Studioを運営している。漠然スタイルは「神降ろし」。0から1を作ることに没頭しているうち、その身に神を宿す術を習得しつつある。マイスターとしては研究家気質で、他人の漠然感の分析に余念がない。
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  • どてらい
    物書き。空手やたこ焼き職人もする。主に雑誌『散歩の達人』で執筆、トンチキ企画担当。最近、古畑任八郎という人格が発現した。漠然スタイルは「イタコ」。グッと集中すれば他の人格を憑依させられるし一時的な記憶の塗り替えも可能。自分を単なる容れ物と考えているイカれた男。
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