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1.論文のタイトルPrognosis of liver abscess in the intensive care unit (POLAIR), a multicentre observational study
2.CitationCritical Care (2025) 29:146
要約
本研究は、フランスの24箇所の集中治療室(ICU)において、2010年から2020年の間に肝膿瘍で入院した成人患者335名を対象とした多施設共同レトロスペクティブ観察研究である。研究の目的は、ICUに入院した重症肝膿瘍患者の臨床的特徴と予後因子を明らかにすることである。
対象患者の中央値は66歳で、68%が男性であった。主な併存疾患として、糖尿病や癌、血液疾患が挙げられ、入院理由の58%は敗血症性ショックであった。肝膿瘍の原因としては、胆道由来が31%、原因不明(潜伏性)が40%であった。微生物学的検査では82%の患者で原因菌が特定され、大腸菌やクレブシエラ属などのグラム陰性桿菌が約6割を占めた。
治療面では、62%の患者で穿刺吸引またはドレナージが施行され、そのうち40%は入院後48時間以内に行われた。抗菌薬治療の期間の中央値は35日間であった。
ICU内死亡率は11.6%であった。多変量解析の結果、死亡率に関連する有意なリスク因子として、SOFAスコアによって示される臓器不全の程度と、門脈血栓症の合併が特定された。一方で、早期のドレナージ施行は、疾患の重症度を調整した後の解析では生存率の改善と有意な関連を示さなかった。
結論として、フランスのICUにおける重症肝膿瘍患者において、臓器不全の重症度と門脈血栓症が予後を左右する重要な因子であることが示された。ドレナージによる生存への寄与については明確なエビデンスが得られなかったため、今後の前向き研究によるさらなる検証が必要である。
By deepER1.論文のタイトルPrognosis of liver abscess in the intensive care unit (POLAIR), a multicentre observational study
2.CitationCritical Care (2025) 29:146
要約
本研究は、フランスの24箇所の集中治療室(ICU)において、2010年から2020年の間に肝膿瘍で入院した成人患者335名を対象とした多施設共同レトロスペクティブ観察研究である。研究の目的は、ICUに入院した重症肝膿瘍患者の臨床的特徴と予後因子を明らかにすることである。
対象患者の中央値は66歳で、68%が男性であった。主な併存疾患として、糖尿病や癌、血液疾患が挙げられ、入院理由の58%は敗血症性ショックであった。肝膿瘍の原因としては、胆道由来が31%、原因不明(潜伏性)が40%であった。微生物学的検査では82%の患者で原因菌が特定され、大腸菌やクレブシエラ属などのグラム陰性桿菌が約6割を占めた。
治療面では、62%の患者で穿刺吸引またはドレナージが施行され、そのうち40%は入院後48時間以内に行われた。抗菌薬治療の期間の中央値は35日間であった。
ICU内死亡率は11.6%であった。多変量解析の結果、死亡率に関連する有意なリスク因子として、SOFAスコアによって示される臓器不全の程度と、門脈血栓症の合併が特定された。一方で、早期のドレナージ施行は、疾患の重症度を調整した後の解析では生存率の改善と有意な関連を示さなかった。
結論として、フランスのICUにおける重症肝膿瘍患者において、臓器不全の重症度と門脈血栓症が予後を左右する重要な因子であることが示された。ドレナージによる生存への寄与については明確なエビデンスが得られなかったため、今後の前向き研究によるさらなる検証が必要である。