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インド経済の回復を示す初期的徴候とインドが域内で最も成長が見込まれる理由を弊社アジア担当チーフ・エコノミストのチェタン・アハヤが解説します。
このエピソードを英語で聴く。
トランスクリプト
「市場の風を読む」(Thoughts on the Market)へようこそ。このポッドキャストでは、最近の金融市場動向に関するモルガン・スタンレーの考察をお届けします。
本日は、インド経済の回復を示す初期的徴候とインドが域内で最も成長が見込まれる理由をアジア担当チーフ・エコノミストのチェタン・アハヤが解説します。
このエピソードは3月13日 に香港にて収録されたものです。
英語でお聞きになりたい方は、概要欄に記載しているURLをクリックしてください。
投資家はここ数カ月間、インドの成長シナリオを疑っています。最近のインドの成長鈍化は、投資家と弊社の不意を突く、予想外のものでした。しかし、今になって改めて考えると、この成長鈍化は財政と金融の両方の引締めという予想外の出来事が原因であることは明らかです。
ただ、インドは回復に向かっていると見られます。最近の経済データには景気回復の兆しがすでに現れています。そして回復の足取りは今後数カ月間で徐々にしっかりとしてくるでしょう。では次に、弊社がインドの見通しをこれほど確信している理由を述べます。
現在の基調の背景にはいくつか重要な要素が見られます。
そのひとつは、成長を支える財政政策への回帰です。政府は道路や鉄道などのインフラプロジェクトに力を入れており、ここ数カ月は成長が目立って加速しています。また、25年4月から個人所得税が引き下げられます。
2番目に、金利、流動性、規制の各面での金融政策の緩和です。最近の消費者物価指数は3.6%と目標を下回っており、中央銀行は金融緩和を継続すると弊社は見ています。
そして3番目に、食料品の価格上昇が落ち着いて、その結果、実質的な家計所得の増加が見込まれることです。
そして最後に、サービス輸出の強さです。サービス輸出にはITサービスが含まれ、中でもビジネスサービスが徐々に増えています。実際、インドはコロナ禍後にビジネスサービスの輸出が非常に力強く伸びました。その大きな理由は、コロナ禍を経て、自宅で仕事ができるならばバンガロールでも出来ることに企業が気づいたためです。インドのサービス輸出は20年12月以降2倍近くに増えており、その成長ペースは財輸出の40%を超えています。その結果、1月のサービス輸出は年間ベースで4,100億ドルに達し、財輸出の4,300億ドルに迫る勢いです。また、インドはサービス輸出でシェアを伸ばし続けており、現在では世界全体の4.5%を占め、20年の4%から上昇しています。
もちろん、リスクはあります。インドは対米貿易で大幅な黒字を計上しており、米国からの一部の輸入品に対して高い関税を賦課しているため、報復関税を課されるリスクに直面しています。ただ、弊社の予想では、今年9月か10月には米国との貿易協定を締結できるでしょう。
いずれにせよ、インドのGDPに占める財輸出の比率は域内で最低です。そのため、不透明な関税のために世界貿易が減速したとしても、インド経済が受ける影響は他国ほど深刻ではないでしょう。つまり、インドは域内の諸国をアウトパフォームする可能性があるということです。
最後までお聴きいただきありがとうございました。今回も「市場の風を読む」Thoughts on the Market 、お楽しみいただけたでしょうか?もしよろしければ、この番組について、ご友人や同僚の皆さんにもシェアいただけますと幸いです。
インド経済の回復を示す初期的徴候とインドが域内で最も成長が見込まれる理由を弊社アジア担当チーフ・エコノミストのチェタン・アハヤが解説します。
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「市場の風を読む」(Thoughts on the Market)へようこそ。このポッドキャストでは、最近の金融市場動向に関するモルガン・スタンレーの考察をお届けします。
本日は、インド経済の回復を示す初期的徴候とインドが域内で最も成長が見込まれる理由をアジア担当チーフ・エコノミストのチェタン・アハヤが解説します。
このエピソードは3月13日 に香港にて収録されたものです。
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投資家はここ数カ月間、インドの成長シナリオを疑っています。最近のインドの成長鈍化は、投資家と弊社の不意を突く、予想外のものでした。しかし、今になって改めて考えると、この成長鈍化は財政と金融の両方の引締めという予想外の出来事が原因であることは明らかです。
ただ、インドは回復に向かっていると見られます。最近の経済データには景気回復の兆しがすでに現れています。そして回復の足取りは今後数カ月間で徐々にしっかりとしてくるでしょう。では次に、弊社がインドの見通しをこれほど確信している理由を述べます。
現在の基調の背景にはいくつか重要な要素が見られます。
そのひとつは、成長を支える財政政策への回帰です。政府は道路や鉄道などのインフラプロジェクトに力を入れており、ここ数カ月は成長が目立って加速しています。また、25年4月から個人所得税が引き下げられます。
2番目に、金利、流動性、規制の各面での金融政策の緩和です。最近の消費者物価指数は3.6%と目標を下回っており、中央銀行は金融緩和を継続すると弊社は見ています。
そして3番目に、食料品の価格上昇が落ち着いて、その結果、実質的な家計所得の増加が見込まれることです。
そして最後に、サービス輸出の強さです。サービス輸出にはITサービスが含まれ、中でもビジネスサービスが徐々に増えています。実際、インドはコロナ禍後にビジネスサービスの輸出が非常に力強く伸びました。その大きな理由は、コロナ禍を経て、自宅で仕事ができるならばバンガロールでも出来ることに企業が気づいたためです。インドのサービス輸出は20年12月以降2倍近くに増えており、その成長ペースは財輸出の40%を超えています。その結果、1月のサービス輸出は年間ベースで4,100億ドルに達し、財輸出の4,300億ドルに迫る勢いです。また、インドはサービス輸出でシェアを伸ばし続けており、現在では世界全体の4.5%を占め、20年の4%から上昇しています。
もちろん、リスクはあります。インドは対米貿易で大幅な黒字を計上しており、米国からの一部の輸入品に対して高い関税を賦課しているため、報復関税を課されるリスクに直面しています。ただ、弊社の予想では、今年9月か10月には米国との貿易協定を締結できるでしょう。
いずれにせよ、インドのGDPに占める財輸出の比率は域内で最低です。そのため、不透明な関税のために世界貿易が減速したとしても、インド経済が受ける影響は他国ほど深刻ではないでしょう。つまり、インドは域内の諸国をアウトパフォームする可能性があるということです。
最後までお聴きいただきありがとうございました。今回も「市場の風を読む」Thoughts on the Market 、お楽しみいただけたでしょうか?もしよろしければ、この番組について、ご友人や同僚の皆さんにもシェアいただけますと幸いです。