小山ナザレン教会

寄り添う神(稲葉基嗣) – ヨハネ 5:31–40


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2024年8月18日 三位一体後第12主日

説教題:寄り添う神

聖書: ヨハネによる福音書 5:31–40、申命記 19:15、詩編 46、エフェソの信徒への手紙 2:14–22

説教者:稲葉基嗣

 

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自分の意見を理解してもらったり、共感や同意を得たいならば、

相手にとって納得のいく説明が必要です。

イエスさまにとっても、それは同じでした。

いくらイエスさまが、自分と神の関係は、父と子のように親密で特別なものであり、

イエスさまが神と同じように、人に命を与える存在であると伝えたとしても、

イエスさまの言葉だけでは、誰も信じることはできませんでした。

そのため、わたしたちと同じように、イエスさまも証拠や証人を立てて、

自分の主張が真実であることを伝える必要がありました。

ユダヤ人たちにとって、誰かの証言が真実であることを示すためには、

同じことを証言をしてくれる2、3人の人が必要でした。

このとき、イエスさまは洗礼者ヨハネと神の名を証人として挙げました。

ただ、よくよく考えてみると、イエスさまにとっても、神にとっても、

そもそも自分たちの関係をわざわざ証拠立てて説明する必要などありません。

けれども、その場にいる人たちがイエスさまについて理解するために、

証人が必要だったため、イエスさまは証人を立てました。

イエスさまは、人間の側に寄り添い、わたしたち人間のやり方に合わせて、

ご自分の証言が真実であることを伝えようとしたのでしょう。

イエスさまのこのような姿勢は、神がどのような方であるのかをよく示しています。

イエスさまは1世紀のユダヤ人たちと共に生き、彼らの文化を理解し、

彼らに寄り添って、神と自分の関係を伝えようとしました。

何よりも、イエスさまが人となってわたしたちの間で生きたことこそ、

神が愛と憐れみをもって、わたしたちに寄り添ってくださったという証しです。

わたしたちにとっても、イエスさまは、わたしたちの生活や文化を知り、

わたしたちの心に寄り添い、わたしたちと共に生きてくださる方です。

だからわたしたちは、安心して、天の御国を目指して歩むことができます。

それは、単なる精神的なサポートが神から与えられているという話ではありません。

神はイエスさまを通して、わたしたちに命を注いでくださいます。

自分たちのいのちのあり方をお互いに傷つけ合ってしまうわたしたちの間に、

いのちの息吹が取り戻されるために、イエスさまは来てくださいました。

わたしたちの間の歪んでしまった関係を修復し、命の豊かさを取り戻すために、

イエスさまはわたしたちに寄り添い、共に歩んでくださいます。

イエスさまが寄り添ってくださったように、日々の歩みの中で出会う人びとに

神から与えられる命を分かち合い、寄り添いながら、

みなさんがこれからも信仰の旅路を歩んで行くことができますように。

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