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カーボンニュートラル


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今日はカーボンニュートラルの話をします。温暖化ガスの削減ということでパリ協定を作りましたが、パリ協定がどんなものかと言うと、産業革命以降の気温上昇を2度に抑えよう、最低でも1.5度までに抑えたいというのがパリ協定と言われるものです。2030年の温暖化ガスの排出量を、2度に抑えるのであれば2010年比で25%削減、1.5度に抑えるのであれば2010年比で45%削減が必要だというのが見込みでした。ところが、国連機関によると45%の削減どころか10%程度増加する見込みだということになっています。気候がどんどん怪しくなっている状況はあまり止まってないというのが現状です。それから、温暖化ガスの削減に、2050年までに世界で125兆ドルぐらいお金を使わないといけないという話があります。125兆ドルは想像もつかないとんでもない金額のお金ですが、日本でも経済産業省が実際2024年から33年の10年で150兆円程度は使おうという話をしています。
150兆円の内訳は例えば再生可能エネルギーが31兆円です。再生可能エネルギーとして太陽光や、風力、それを使うための送電網などに31兆円ということです。それから、充電池に7兆円です。それから、次世代自動車というEVや水素自動車などに17兆円です。それから、水素やアンモニアの供給網に7兆円です。また、デジタル投資に12兆円です。それから、鉄鋼や化学などの産業構造を転換するのに8兆円です。もちろん誰かが色々な計画を作らなければならず、とにかく計画を作って実行しなければいけないのですが、計画の量が足りていません。世界の2050年までに125兆ドルと言うと、日本が大体GDPの5%程度だとすると5兆ドル程度は使わないといけない筈ですので、24年から33年の10年で150兆円ではまだ全然足りなくて、その後また150兆円近く使って、その後もまた使わなければいけません。
結構もの凄い勢いで色んなことを変えていかないといけない。しかし、特に2つ心配な点があります。1つがアンモニアで、アンモニアは今まで肥料用、グレーアンモニアと言って化石燃料からアンモニアを作ってそれを肥料に使っていました。ところが、日本が海外に対して、石炭火力発電所で石炭に20%ぐらいアンモニアを混ぜて、アンモニア混焼と言いますが、アンモニア混焼で石炭火力発電所を使い続けるということを言ったところ、石炭火力を温存するつもりかとヨーロッパから強く非難されています。それはどういうアンモニアを使うかという話なのですが、アンモニアに3種類あります。グリーンアンモニア、ブルーアンモニア、グレーアンモニアの違いを知っていますか。グリーンアンモニアは、再生可能エネルギーから作るアンモニアです。ブルーアンモニアは、化石エネルギーのLNGを使って作りますが、出たCO2を地下に埋めるというものです。CCS(Carbon Capture and Storage)と言いますが、悪いものがあったら地下に埋めて出てこないようにしようというものがブルーアンモニアです。化石燃料から作ってCO2が出しっぱなしのグレーアンモニアよりは良いけれど、グリーンアンモニアと比べると地中にCCSで埋めるということなのでブルーアンモニアは少し怪しい印象です。時間が経つと地中から出てくるかも分からないので、問題の先送りみたいな部分もありますが、日本政府や三菱商事、三井物産は、このブルーアンモニア製造に今命を懸けているという状況になっています。そんなことをして石炭火力を温存しようとして大丈夫なのかというのが1つです。
それからもう1つは、日本でトヨタとか九大なんかも含めて水素に命を懸けてきました。本当はバッテリーベースの電気自動車よりも水素自動車を先に導入したかったのです。ところが、皆あっという間にバッテリーベースの電気自動車の方に行ってしまって完全に出遅れたという状況です。トヨタはテレビで電気自動車も水素自動車も両方やるということを言っていますが、水素の製造コストもまだ非常に高く、水素ステーションもほとんどないですし、水素をどうやって運ぶかなどの整備もまだ出来ていません。水素アンモニアの供給網を作るのに7兆円掛かるということで、これから水素事業も色々と手を尽くす予定ですが、日本の唯一残った世界ナンバーワンである自動車産業が、ナンバーワンでいられるのかと言うと、世界の自動車産業が向かっているバッテリーベースの自動車についてはかなり出遅れたので心配という状況です。アンモニア混焼の石炭火力と水素自動車の件で日本大丈夫かという声がかなり高まってきたという所です。
今日のまとめです。カーボンニュートラル、2050年のために世界で約125兆ドル使わないといけない話になっています。経済産業省では西村さんがグリーントランスフォーメーション担当大臣になり、水素を使って鉄を作るなど電炉を使った製鉄が進みそうな気配になってきました。そういう意味ではエネルギーが化石燃料から水素やアンモニアに段々代替されつつあるところで、日本は石炭火力にアンモニアを混ぜて発電所を継続しようとしています。また、水素自動車を何とかしようとしていますが、再生可能エネルギーの導入やEVの導入にかなり遅れを取ってしまったので今後大丈夫かという状況です。
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