今回は、高校生にモノクロフィルム現像を教えに行ってきたお話です。
ある日、店にやってきた高校生3人。
「このフィルムを現像してほしい」と持ち込まれたのは、学校の部室に保管されていたモノクロフィルムでした。
話を聞いてみると、学校には暗室も残っているとのこと。
それなら、せっかくだから自分たちで現像してみませんか?
そんな提案から急遽、学校へ現像指導に行くことになりました。
しかし、久しぶりに使われる暗室には、カビの生えた現像タンクや傷んだ薬品容器、錆びた引き伸ばし機、カビだらけの引き伸ばしレンズなども。
まずは道具を掃除するところから始まり、薬品を作り、フィルムをリールに巻き、実際にモノクロ現像へ。
少し現像ムラも出ましたが、それも含めて「いい失敗」だったと思います。
失敗したからこそ、次に何を気をつければいいのかが分かる。
そして何より印象的だったのは、初めてフィルム現像を体験する高校生たちの姿でした。
フィルム、現像、暗室、引き伸ばし。
かつて当たり前に存在していたものも、若い世代にとっては新しい体験です。
「フィルムなんて高いからやめた方がいい」
「もう先がない」
そんな声もあります。
でも、本当にそうでしょうか。
写真の“綺麗さ”や性能だけではなく、
撮影して、現像して、プリントして、一枚の写真が出来上がっていく。
これからは、そんな「写真ができるまでのプロセス」そのものが、改めて評価されていくのではないかと思っています。
若い人がフィルム写真に興味を持ったとき、それを否定するのではなく、まずは見守ってほしい。
そして、興味を持った人が一人でも次へつながっていくように、カメラ屋としてできることを続けていきたいと思います。
高校生への現像指導を通して感じた、フィルム写真のこれからについてお話しします。
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