9月13日にニューヨーク州のMOMA美術館で開催された、2021メット・ガラのレッドカーペットで、キッド・カディを見逃すことは容易ではなかった。それは彼の髪の毛がネオンカラーの緑色であったからではなく、両目の周りに黒いアイライナーを入れてたからでもなく、はたまたシャワーカーテンのようなスカートを履いていたからでもない。
なんと、彼は首から推定総額100万ドル(日本円で1億1000万円)以上の、チェーンをぶら下げて登場したからである。そのチェーンはセレブ御用達ジェエラー、ベン・ボーラーとKAWSの一点物のコラボ作で、KAWSアイコンキャラクターのCOMPANIONに、18カラットのダイヤをふんだんに散りばめた仕様になっている。さらに圧巻は、なんとこのCOMPANIONの背負ってるリュックが開閉式になっていて、マリファナを隠すための秘密ポケットにもなるという。
この規格外のチェーンの製作について、ベン・ボーラーは次のようにコメントした。”17年間のキャリアの中で最も大きなチェーンだよ。最も複雑で繊細な作りだ。まずは私を信頼してこの仕事を託してくれたKAWSに感謝をしたい。そして工場を3ヶ月も閉鎖してまで、このプロジェクトに取り組んでくれた私のチームにも感謝の気持ちでいっぱいだ。そして何より親友のキッド・カディのビジョンにも感謝をしたい、我々は常に次の、次の、次のレベルへ挑戦している。”
ベン・ボーラーとキッド・カディが、チェーンなだけに、リンクをしたのは今回が初めてではなく、昨年ボーラーはカディの誕生日に村上隆にインスパイヤされたネックレスを製作しており、さらにその前にも、カディのBAPEキャラクターをモチーフにしたペンダントチェーンをデザインしている。
今回のカディがこの100万ドルのチェーンを一括で購入したのか、はたまた話題作りの一貫で、レンタルで着用したのかは不明だが、ボーラー曰く、このチェーンには160万ドル(日本円で約1億8000万円)のオファーもあったが、それは断ったと付け足した。