第3幕としてお届けしているシリーズ
「大学のココロザシ」
前回は、大学の起源として
中世ヨーロッパにおける学生と教師の自治組織(ギルド)から始まった大学の原点を見てきました。
第2回となる今回は、
明治日本における大学制度の誕生をテーマにお話しします。
物語の中心人物は、
初代文部大臣
森有礼。
薩摩藩出身の外交官であり、近代日本の教育制度を設計した人物です。
1886年、
帝国大学令
によって、日本初の近代的大学制度が確立されました。
しかし、日本の大学の誕生は、
ヨーロッパのように市民社会の成熟から自然に生まれたものではありません。
むしろ、
国家が近代化を進めるために設計した「知のエンジン」
として整備されたという特徴があります。
科学史家
中山茂
は、日本がイギリスやフランスではなく、
ドイツ(プロイセン)型の大学モデルを導入した点に注目しています。
それは、
・国家主導の科学政策
・官僚国家による研究組織化
・軍事や国家政策との連動
といった特徴を持つモデルでした。
こうして日本の大学は、
国家の近代化を支える知的装置として発展していきます。
国家の期待のもとに誕生した大学制度は、
やがて日本独自の学歴秩序を生み出していくことになります。
次回は、
帝国大学が生み出したエリートたちの葛藤と、
日本社会における大学の役割の変化について考えていきます。
ぜひ最後までお聴きください。
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