ことばランド、約1年ぶりのを再開でしす。どうぞよろしくお願いいたします。「ことばで未来をデザインする」をシーズン3の新たなテーマに、ことばの面白さ、豊かさを味わっていただければ、と思います。
いまさらのテーマというか、そもそもアナログという言葉が何を指しているのかさえわからないほど、デジタルの時代になっています。こうした番組も音声をデジタルでに変換してお伝えしていますし、ネット環境もパソコンもデジタルで動いています。
そもそも、デジタルは、連続する情報を0と1の数字に置き換えて段階的な数値として処理して表現するものを言います。数字を連続していくと、とてつもない量の情報が必要になります。つまり、0と1で表す数字は、飛び飛びの数字なんです。例えばデジタル時計だと1分から2分になるときに、数字が一気に変わるのもそんなことが影響しています。0と1だけで表すと複製や編集が簡単なので、高速処理が可能になります。現代社会にはなくてはならない処理方法なんです。
一方、アナログは連続した数量として表します。そのため、手巻きのアナログ時計などのように、少しずつ連続して動くので、デジタルのように針が飛ぶことはありません。
かつて、音楽はレコード盤で聞いていました。これは、音の信号を物理的に溝として凹凸を刻む方法が取られています。この溝はv字型になっていて、左右にステレオ信号を刻んで、それを針がその凹凸をなぞって音を出す仕組みです。
多少の雑音が混じったり、聞き取れない周波数の音が刻まれていたりします。この聞き取れない周波数が、実は音の奥深さを出したり余韻を残したりする効果がありました。CDは、聞き取れない部分をカットして、20Hz〜20,000Hzの、人が聞こえる範囲をデジタル化したものです。レコードは、物理的に溝を刻んでいるので、聞き取れない20kHz以上の高音域も録音されているので、深みがあるのです。
いまAIの時代と言われて、AIを使って文章を書く人も多いと思います。ところが、AIが書く文章は、人が書く文章とどこか違う感じがするという感想もよく聞かれます。これを先に話したデジタルの音に例えると、わかりやすいかもしれません。AIはネット上の多くの情報を平準化してまとめます。これは聞き取れない部分をカットしたCDの手法と似ていると思いませんか?
人は無駄なことをいろいろ考えます。表現や情報に無駄、つまり雑音が混じることがあります。これこそが、書く人の熱量とか想いといったものだろうと思うのです。そして、デジタルやAIの最大の欠点は、電気がないと動かないということです。紙と鉛筆があれば表現できるし、場所は取るけれどストックすることもできるのが、アナログの長所とも言えます。
AIやデジタル化は、免れないものだと思います。うまく使うにも一工夫必要ですね。デジタルトランスフォーメーションをDXと言いますが、これをデラックスと読んで笑える余裕も欲しいな、と思います。
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