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大阪のフレンチレストラン「ル・ポン・ド・シエル」で、ランチのコースを食べてきました。2年ほど前に来て以来、2回目です。
南あわじの玉ねぎを挟んだパンの耳のクッキーから始まり、青森のムール貝、北海道の西洋ザリガニ、そしてこの日いちばん良かった鹿児島の月日貝。約20種類の野菜とフルーツが積み上げられたサラダや、イチジクのデザートは、自分の手で崩し、混ぜながら食べていきます。
崩すことで、思いがけない組み合わせに出会う。お酒を使って旨味をつくる。この店には、そういう「文化」があるのかもしれません。
もう一つ印象に残ったのが、オープンキッチンのシェフの姿でした。料理はそれぞれの担当が仕上げていき、手の空いたシェフは食器や道具を洗って、次の流れを整えていく。
大阪らしい食べ物といえば、お好み焼きやたこ焼き。でも、その土地の人にとっても新鮮な食材を出してくれるレストランで食べるのも、旅の楽しみ方の一つだと思いました。
■ チャプター
00:00 大阪のル・ポン・ド・シエルへ、ランチを食べに
00:40 南仏マスカットのノンアルコールスパークリング
01:47 パンの耳のクッキーと、南あわじの玉ねぎ
02:54 青森のムール貝とほうれん草のエスプーマ
03:55 大黒しめじとエディブルフラワー
04:35 北海道の西洋ザリガニ
06:45 約20種類の野菜とフルーツのサラダ
08:00 いちばん良かった、鹿児島の月日貝
09:35 糸より鯛のポワレとマデラ酒
11:04 グラニテとシェリー酒
11:43 大和肉鶏と薪の煙
13:40 月日貝の出汁で炊いた小さなピラフ
14:28 カルダモンとヨーグルトの小さなデザート
15:25 イチジクのデザートを崩して食べる
15:56 崩して、混ぜて、出会う味
18:11 食器を洗うシェフ
20:36 生のミントのチョコミントとコーヒー
21:56 シェフの見送り
22:30 大阪らしい食べ物は、お好み焼きだけじゃない
📝 noteでは写真つきの記事で → https://note.com/void_ethnology/n/nd5bacc0581cf
X・Instagram・note:@void_ethnology
#クウカンエスノロジー #ポッドキャスト #文化人類学 #大阪フレンチ
東京・銀座のフレンチレストラン「TROIS VISAGES(トワヴィサージュ)」での食事をたどる全4回、その最終回。
第4回は、シャインマスカットとモッツァレラ、黒文字を使ったデザート。山梨の桃。そして、食事の最後に現れる三つの小さな茶菓子について。
果実の甘さや香りを追っているはずが、コースの最初に現れた「田舎から都会へ出てきた19歳の少女」が、なぜかもう一度、少し違う姿で僕の中に戻ってきます。
そして食事を終え、シェフと料理について話す中で、今回の11皿を通して自分が何をしていたのかが、少しずつ見えてきました。
料理人が見ていた風景と、食べた人が見た風景は、必ずしも同じではない。
では、一枚の皿を食べるとき、僕たちはいったい何を受け取っているのでしょうか。
果実と香り、土地と記憶。
そして「三つの顔」という店名について、食事を終えたあとに改めて考えます。
TROIS VISAGESでの11皿をめぐる記録、その最終回です。
📝 noteでは写真つきで読めます
https://note.com/void_ethnology/n/nf97f202fab03
X / Instagram:@void_ethnology
東京・銀座のフレンチレストラン「TROIS VISAGES(トワヴィサージュ)」での食事を、全4回にわたってたどります。
第3回は、トウモロコシのシャーベットと焼きトウモロコシ、醤油の泡。夏の蝦夷鹿。そして、出来立ての川俣シャモのコンソメ。
甘いトウモロコシと醤油の香りから浮かんだのは、ラジオ体操の代わりに畑へ朝採れのトウモロコシを取りに行く、実際には存在しなかった夏休みの記憶。
蝦夷鹿の赤身、黒胡椒、炭、燻製したトマトからは、湿度を含んだ夏の夜、神社の境内、揺れる松明、人の熱気が立ち上がります。
そして最後に現れるのは、鶏と水、ひとつまみの塩だけで作られた川俣シャモのコンソメ。材料は極めてシンプルなのに、そのうま味は、薄い布や紙が何層にも重なるように複雑に広がっていきます。
朝の畑から、夜の夏祭りへ。そして祭りが終わったあとの静けさへ。
料理と料理の間に、自分の記憶や想像が入り込み、一日の時間のような物語が生まれていく。
僕にとってこの三皿は、ひとつの「夏の一日」を食べるような体験でした。
TROIS VISAGESでの11皿をめぐる記録、その第3回です。
📝 noteでは写真つきで読めます
https://note.com/void_ethnology/n/ncec50878410f
X / Instagram:@void_ethnology
東京・銀座のフレンチレストラン「TROIS VISAGES(トワヴィサージュ)」での食事を、全4回にわたってたどります。
第2回は、サザエと枝豆、新玉ねぎ。金目鯛と南高梅、賀茂なす。そして、極えのきのソーセージと半熟卵。
鮎の次にサザエが現れる理由。京都の夏を思わせる金目鯛と梅の組み合わせ。そして、肉の脇役だったキノコを主役へと反転させた、85%えのきのソーセージ。
一見するとシンプルな皿の中で、土地の記憶や食文化の文脈、食材同士の役割が静かに組み替えられていきます。
食べ進める中で感じたのは、「何を加えるか」だけではなく、「何を加えないか」という料理の考え方でした。
ハーブや香りを重ねるのではなく、サザエをサザエとして、金目鯛を金目鯛として、えのきをえのきとして食べる。
よく知っているはずの食材が、関係性を少し変えるだけで、初めて見る顔を見せてくれる。
TROIS VISAGESでの11皿をめぐる記録、その第2回です。
📝 noteでは写真つきで読めます
https://note.com/void_ethnology/n/nf94a5f64d2ee
X / Instagram:@void_ethnology
東京・銀座のフレンチレストラン「TROIS VISAGES(トワヴィサージュ)」での食事を、全4回にわたってたどります。
第1回は、千葉・鴨川の畑を表現した草花のボウルから、店名の「三つの顔」を表現したアミューズ、そして鮎とスイカの一皿まで。
料理の技法や食材について紹介しながら、食べた瞬間に浮かんだ田んぼのあぜ道、田舎から都会へ出てきた19歳の少女、赤いドレスを着た女性と龍神――味や香りから立ち上がった心象風景を辿っていきます。
鮎とスイカから僕が見た風景と、シェフが料理に込めていた西伊豆の夏の記憶。
一枚の皿を介して、料理人の記憶と食べる側の記憶が重なり、また別の物語が生まれていく。
「料理を食べる」とは、いったい何を受け取ることなのか。
TROIS VISAGESでの11皿をめぐる記録、その第1回です。
📝 noteでは写真つきで読めます
https://note.com/void_ethnology/n/n6393dc5ec70d
X / Instagram:@void_ethnology
東京ビッグサイトで開催された「ハンドメイドインジャパンフェス2026」。
会場に並んでいたのは、器や革小物、紙で作られた草花など、クリエイターの手から生まれた個性的な作品の数々。その中で、僕は本物のメロンのような手触りをした、少し変わった革の財布に出会いました。
手に取った瞬間、「これは欲しい」と思った。
ところが、「これは買わない方がいい」という結論に変わっていきます。
欲しいものと、実際に買うべきものは何が違うのか。
ハンドメイドイベントでの一つの出会いから始まった、買い物と欲望、他者との関係についてのお話です。
なぜ僕は、あれほど欲しいと思ったメロンの財布を買わなかったのか。ぜひ本編でお聴きください。
SPORTECを歩く――フィットネス産業がつくる身体と空間
今回の「クウカンエスノロジー」は、スポーツ・フィットネスに関する展示会「SPORTEC(スポルテック)2026」を訪れた体験について。
大学のゼミのイベントで聞いた一言をきっかけに、朝井リョウさんの『イン・ザ・メガチャーチ』を読みました。
「うちの大学を思わせる場所が出てくる」と聞いて読み始めたら、冒頭から海外留学や留学生の多い新しい私立大学の描写があり、思わず「あ、これはAPUだな」となる内容でした。
今回は、この作品との出会いと、読んで感じた面白さについて話していきます。
今回は、あるフレンチのコースを通して、
料理を「一枚の絵」ではなく「時間の中で変化するもの」として味わう体験について話します。
一口目ではまだ見えないもの。
噛むうちに現れる香り。
食感や温度、酸味や苦みが、少しずつ物語のように立ち上がっていく感覚。
初夏のきらめきと、口の中で変化していく味のストーリー。
美味しいだけでは終わらない、少し不思議な食体験を振り返ります。
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