「米中首脳会談、台湾有事発言問題の波紋—中国が「対日圧力」の局面転換探る思惑」 「 台湾有事に関する日本の国会答弁を巡る中国の反発と、それに伴う中国の対日圧力が続く中、事態はG20(主要20か国・地域)首脳会議直後から急展開した。中国の習近平国家主席と米大統領による異例の電話会談が急遽実現し、それに続き日米首脳間でも協議が行われた。この一連のトップ外交の動きは、中国側が対日圧力の「局面転換」を図ろうとする思惑を色濃く反映しているとみられる。 エスカレートした中国の主張 中国外務省は、当初の日本の国会答弁問題に留まらず、批判の範囲を拡大した。日本の非核三原則の堅持を総理が明言しないことは「危険なシグナル」であるとし、さらに米国離島へのミサイル配備計画を「地域の緊張を高める」として非難するなど、日本の安保政策全般に及ぶ強い姿勢を見せた。今回の電話会談の直前まで、中国側の主張は専門家の理解を超えるほどエスカレートしていたのが実情だ。」